解説・2
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作意 6一角 6二玉 5二歩成 7一玉 7三香 8一玉 7二角不成 9一玉 
    9二歩 同玉 8四桂 9一玉 8三桂 同歩 9二歩 8二玉 
    8一角成 同玉 7二香成 まで19手詰
 
 盤面歩一色図式で、不成を実現するには歩以外は一度打ってから、移動する必要が
あります。またその時の、支え駒が何になるかの問題があります。銀不成は歩を支え
駒に簡単にできます。しかし、ほかの駒では簡単ではありません。通常は支え駒も歩
以外でやはり、打って発生させる必要があります。
 守備駒が歩のみで弱いという事のほかに、上記の難しさがあります。
 結局、桂は未完成でした。飛不成は4局作って、完全だったのは1局のみでした。
歩と角は100局以上完成時点でも未完成でした。かなり粘って、歩は変化同手数
ながら完成して、角はまさかと思うほど綺麗にまとまりました。
 本作は、手順は常識的な手筋を超えていませんが、条件を考えると完成度は高い
と思っています。特に7四歩の配置が絶妙でまさかの角まで消去できる収束になり
ました。
 あまりまとまり過ぎて、百番集ながら本局1作で充分の声も聞こえそうです。
作者にとっても、かわいらしい子供のような気がします。