解説・3
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作意 5九香 5八角不成 同香 5七角不成 6五と 4六玉 5五角 同桂 
    4七歩 同桂成 3五銀 4五玉 4六歩 同角成 3四銀  
     まで15手詰
 
 移動中合角不成を2枚の角が連続して行います。
 かなり無理をしているのは、形からも分かります。しかし変化・紛れは複雑です。
 初手6五と と追うと玉が5七へ逃げて詰みません。その場所を塞ぐのが5九香
の目的です。例えば5七歩合は、6五と・4六玉・4七銀・同玉・3八金以下です。
もし5八歩合ならば、最後が5八金に変わります。強い合駒は取られても困ります。
5七飛合は同香・4六玉・4五飛以下です。4七角が狙われているので5八銀合は
考えられます。同香・同角成・6五と・4六玉・4七歩・同馬・3五銀・5七玉
6八銀までです。従って4七角を逃げるのが最善になります。ただし5八角成は
6五と・4六玉・4七歩・同馬・3五銀・4五玉・4六歩以下です。この変化の
最終手を打歩詰にするため不成で移動します。
 攻め方は3手目は同香になります。これにたいして平凡な受けは4六角・同玉・
4七歩・5五玉・6五と で詰みます。4六角の変わりに6五とは4六玉・5五角
同角で詰みません。4六角を防ぐには逃げ道を空けるしかありません。結局は4七
に利きを持たせない5七角不成が最善になります。これには6五としかありません。
しかし、6六角が移動したので、5五角を同桂で取るしか無くなりました。これで
4七歩が打てて以下容易に詰みになります。
 結局は4七角は銀で取られる駒であり、6六角は玉の逃げ道を塞ぐ駒だった訳です。
 あまり役にたっていないならば移動合で捨てる事も成立します。同時に4七・4六
の地点の打歩詰が絡んで作意が成立します。