「四葉の舞」はじめに
 
 私は詰将棋を創作を始めてから三十年以上たちますが、短編、手筋作、条件作が好き
であることは一貫して変わりません。ただし、この組合わせは解答・評価を求められる
専門誌の出題条件とは一致しない所が多いのです。従って、創作初期の頃は入選を
第一目標として手順を重視し、不成物を多く作っていました。その後も手順の中に
条件らしき物を個人的に設定して創作を続けてきました。
 一方、条件作も細々と手がけていました。金銀図式・清貧小駒図式・小駒図式と
進みました。いずれも手順的に見ると大きな制約は避けられませんでした。
 短編手筋条件作は、作るのは厄介ですが、手順は易しく、当然解くのも易しくなります。
易しい作品自体は好きですから、条件別に作品集を作る計画を持つようになりました。
ちょうど入選回数が百回を越えた頃のことでした。従って、作品集には未発表作が多く
含まれることとなります。
 本集は持駒条件作集です。条件も色々とありますが、四枚同種持駒としました。
一番合う手数として、9手から15手を設定しました。一部にこれ以外も含んでいますが、
概ねこの手数の範囲内です。四桂・四香も初めは含める予定でしたが、手数的に合わず、
代わりというわけでもありませんが、大駒四枚を加えました。正確には二枚プラス二枚
ですが、問題とすることはないでしょう。ただし大駒四枚は、不完全に陥りやすく
短編作はかなり難しいことが分かりました。
 題名は当初は、第四集・四枚持駒・四種類(実際は三種類になってしまいました)と
四が並ぶことから、縁起が悪くならないように「四つ葉のクローバー」から「四葉の舞」
としました。
 二次検討・三次検討は「励棋」「脊尾詰」を出来る限り活用しています。一次検討、
その他内容については、いつものように香龍会各位の意見・協力を得ています。次に
どのような条件を目標にするか等は、発表作以外の隠し玉が参考となることが多いようです。
その他多くの人に感謝致します。
 
 
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