おわりに・・・不成の連作について
 
 不成を作る人はおおいですが、明確にダブル条件で連作する人は表面的にはあまり
見えて来ません。
 打った駒の次の手ですぐに不成に移動するのは、宇佐見正作「松煙」にみられます。
知ったのはごく最近です。特に歩と香は、本集と類似しています。この駒は、それぞれ
成立方法が2種類しかないので、すぐに行き止まりになると思います。香については
2種類ともに本集に載っています。
 合駒の不成は私がデビュー当時に、安達栄司作で多くみられます。こちらは色々な形が
可能ですが、作り安さ・短手数などの制限から雰囲気は似ている感じもします。
 移動中合不成は、谷口均作に多くあります。歩等の移動しにくい駒になると、類似性が
でてくるようです。
 双方不成は、多くの人が作っていますが、佐々木聡作の7手詰シリーズで決まりの
感があります。本作品集の手数もかなり短くなっています。
 複数回不成は多いですが、双方不成を掛けあわせると少なくなります。それに短手数を
加えると珍しくなります。このあたりも狙い目でしょう。
 同一地点での双方同一駒での双方不成は、一度やって見たかったものです。先例が
有るのかは分かりません。
 中合からの不成のシリーズの存在は知りません。また、これら同士の掛け合わせは
ほとんど無いのではとおもいます。
 このあたりは収集家の方々の研究に待ちたいと思います。
 
 

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