第10集 風花の舞
凡例 <n>:既発表局 (n):既発表局の変更又は修正図
%n%:出版本の修正又は誤植等の変更図
n:記号なしは未発表局=初出が出版本
本集は、短編(一部中編)の繰り返し・
駒の移動軌跡などの趣向をテーマにした作品集です。
本来、「趣向」は繰り返しや規則性を示す言葉ではありません。しかし、詰将棋では、
長編を中心に別の限定した意味で使われます。
既に江戸時代から作られていますが、昭和の戦後になってから多く作られる様になりました。
作風が表れ易い分野で、1人1流派の感があります。
長編中心の分野を「短編」で行えないかと初入選当時から考えていました。
他にも類似傾向の作品は発表はされていました。
ただし、どのような作り方をすれば、よりイメージに近づくのかが分かりませんでした。
ある作品(中編)を見たときに、
(1)無理に繰り返しを多くする必要はない。
(2)1サイクルも無理に多くする必要がない。
(3)規則性に拘らず破調があっても短編ではむしろ面白くなる場合がある。
等を感じました。
結局は個人の感性の問題で、趣向味を感じるか、作品として面白味を感じるか、
非常に個人差が
大きいと思います。
本集では色々な所からアプローチをしています。
全部が好きと言う人は少ないと思いますが、どこかに面白みを感じる
部分が在る事を期待します。
作図上は、手筋作と構想作の中間的な存在に感じました。
個人的には、長く続くテーマです。
「風花」とは、たんぽぽの綿毛などの事です。軽趣向という意味です。
ただし、全てがそうかどうかは??です。