元技術者日記「技術者とは?」
技術とは色々な意味で使用されます。自然科学分野の能力で主として製造業等に携わる人間を指す事もあります。本サイトはこれに 該当します。
企業等では「技術」という部門名がある場合もありますが、多いのは「研究」「開発」「設計」「品質保証」でしょう。ただ「技術 研究所」がある所はある程度存在します。ただ、これらすべてを「技術」と呼ぶ事は少ないです。
なぜならば、製造拠点及び関連部門内で、自然科学分野の能力で仕事に携わる人や部門をそれ以外の人がまとめて「技術」「技術者」 と呼ぶ事が多いからです。そこには細部の仕事内容ではなく、おおまかな意味で呼ぶ事を示しています。同時に、それは研究所等ではなく 製造に密着した仕事を行う位置にある部門・担当を指しています。そして、営業・顧客等との製造に直接繋がる事で接する事も示して います。(2008/12/07)
元技術者日記「設計の二面性」
全般に言える事ですが、技術・設計等の言葉は使用方法がバラバラです。
設計という時はそれが顕著です。製造に於ける設計には、研究・開発的な面と、製造的な面があります。前者はオリジナルであり、情報と経験は少ないが、自由度は高いです。
後者は、標準仕様・手順があり、情報・経験が多いものです。例としては、部品レベルの受注生産になります。そこには、発注者の図面・仕様がありそれを実現させる多くの情報類が整っています。
その状態は、設計というよりも1回のみの製造に近い場合もあります。決められた内容の事を正確に行う事が目的であり、繰り返し量産に対して1回のみの作業という違いのみがあります。
通常は、設計は両者の要素を含む場合が多いでしょう。類似の経験や応用可能な技術・設計例があります。それを生かして行うのです。純粋の研究・開発ではありませんが、単純な繰り返し量産とも異なります。(2008/12/17)
元技術者日記「混合戦隊」
学校や研究室と企業の製造部門の技術部門の違いは、前者が類似専門者の集まりであり、後者は色々なジャンルの人間が集まっている事です。
この事を理解してその特長を生かし欠点をカバーする事の正否で、製造部門の技術・設計の能力が変わります。製造自体が狭い技術範囲の事はほとんどなく、複数のジャンルの技術の集合であれば要求される技術・設計能力も同様です。
この混合戦隊とも言える集団を動かすには、優れたリーダー・完全分業性・定期ローテーション・マンツーマン教育等多数の手段が必要になります。
結果的には、広い視野を持った担当責任者がいくら存在するか、全体の能力を集める仕組みが存在するか、技術・経験等の継続的継承が行える体制であるかがポイントとなると考えます。(2008/12/27)