元技術者日記「輸入・輸出」
学生が企業の研究所に入った時は当然、そののち工場の製造に配属になっても「輸入・輸出」の知識が技術者に重要とは思う事は 無かった。
語学力はあった方が良い事、英文の文献や図面を読める事は必要とは流石に知っていましたが。
産業の多くが世界規模の市場を相手にしており、材料の輸入・製品の輸出だけでなく、海外生産が当然の時代になる事は想定外でした。
いや、営業部や物流部に輸出入・海外担当部門があるから、そこが全て行ってくれると思い込んでいました。困った事に、時代が大きく 変わっても思い込みから出られない人も多い事も誤算でした。
海外担当営業とは、「輸入・輸出」に詳しい一部の人と、単に英語・英会話が出来る多数からなっているという事実は知りたくなかった です。
しかし海外にユーザーがおり、海外での生産も始まり、試作品・量産移行前の量産試作と認定作業・・・なにから何まで、特に仕様の 取り交わしとトラブル対策、新技術対応まで、いわゆる窓口が対応しないと前に進まないという事実が存在します。(2009/07/06)
元技術者日記「最終製品知識」
最終製品が何かは難しいです。カーナビは最終製品でしょうか、自動車の一部でしょうか?。
細部の定義は拘る必要はありませんが、ほとんどの企業や技術や製造が行っている部品製造に関して、それが汎用部品か、特定の 最終製品が存在するのかは重要です。
後者の場合は特に、最終製品の分野・機能・納入者のシェア・今後の成長見込み等の知識は重要です。
部品と納入者の間では勝ち組であっても、最終製品で負け組であると結局は負け組部品となります。
勿論営業も、管理・マーケティングも解析していますが、新製品の比率が高い分野では、技術の見方は重要で精度もあります。
特に製造・開発の、開発効率・設備投資効率を考えると製造自体が高い精度の情報と判断力を持つ事は非常に大きな強みです。 (2009/07/16)
元技術者日記「市場の売れ筋情報」
最終製品がもし得られたら、その製品の売れ行きが気になります。部品製造とはいえ最終製品の売れ行きは影響します。
製品の市場での売れ筋情報は、微妙です。部品納入先からも、最終製品製造先からも正確な見込みは入手しにくいからです。
最終製品メーカーのシェアや、見込みはリピート品の場合はかなり参考にはなります。
ただ絶えず新製品・新モデルが出る業界の場合は、新設計中の製品は左記に該当しますので、正しくは先が見えないです。
部品メーカーとしては、戦略的に可能ならば将来の市場の動きに関わらず最低の売り上げを確保できる受注戦略が必要です。
戦略受注は現実は困難ですし、ある程度の偏りは受注・製造では避けられません。しかし、オールオアゼロは避ける必要があります。 (2009/07/26)