元技術者日記「忘れがちなカレンダー」
製造部門は装置を停止すると再スタート時に時間・費用のロスが発生しやすいです。
週休2日が増えていますが、逆にいうと祝祭日の影響を最小限にするように運用します。
具体的には、最低でも4日連続稼働は守り可能なだけ5日連続稼働にします。コスト絡みですから深刻です。
祝祭日無視での連続稼働を行うと、同様に祝祭日無視の連続停止も発生します。
時期的には祝祭日周辺の日で発生します。民間は似たような事を考えます。
しかし、顧客の稼働日は同じになりませんし、輸出関係は日本のカレンダーは関係ありません。
従って製品構成で稼働日を調整する事もあります。
ただ何と言っても公的機関がカレンダー通りに休む事です。これを忘れていると特に輸出関係等で停滞が発生します。 (2009/10/04)
元技術者日記「通関書類・手続き」
通関には、輸入と輸出があります。主に(あくまでも)輸出関係が国内技術者の対象です。
技術がそれをするのかと聞かれると、答えは物流部門が行いますになります。
ただし、量産品・海外から正式なインボイスが入っているもの(内容確認済み)が対象です。
それ以外はというと、輸出するものにより異なります。書類記入内容が明らかかどうかです。
輸出禁止令という法律があります。内容は、文字通りの禁止項目と指導項目が含まれます。
輸出品が法律に該当しない事の確認は、技術的内容です。それを行う部門が存在すれば依頼出来ますが、管理部門のみ存在して 実務部門(製造等)が実際は行う企業では、技術担当で多くは技術営業(窓口)の担当になります。
法律上は、代行者なしの責任者が存在しますが、その人の指示の元で技術営業(窓口)が実務を行います。
この内容を全ての技術者や製造の責任者が理解しておれば容易に作業は進みます。しかし現実は反対で、技術営業(窓口)の担当が 必要情報を集めて内容を検討して、物流部門に書類作成と手続きを依頼する事になります。 (2009/10/14)
元技術者日記「デザイン」
色々含めて「デザイン」と言いがちです。
デザインという言葉自体が、個々の人にとって異なる意味に受けとられるのでそれを語る事も同様です。
デザインを外観・外見とのみ受け取る人は製造関係では少数ですが、そのような分野もあります。
外観・形態だけでなく機能も含むのが、もう少し広い理解です。通常はこのレベルで話すのが無難でしょう。
製造でのデザインは、上記とその実現・対象にした作業過程をも含めます。
これは例えば、国際規格の認証を受ける場合などは非常にポイントになります。簡単にいえば審査員の考え方で変わる可能性が 高いです。
最終製品のメーカー以外は、全てを決める事は出来ません。これをデザインするのは最終製品メーカーのみという見方もあります。
部品メーカーに存在する「設計部門」は、デザインしないとも言えます。外観・形態・機能は、受注通りで変更できません。それを 如何に製造して実現するかです。それは、「デザイン」か「一度のみの製造」かは個人の解釈による事になりそうです。 (2009/10/24)