元技術者日記「機密保持」
機密保持契約というものがあります。
部品メーカーは、組み込み製品の情報があった方が設計・生産共に行い易いです。
最終製品等の生産企業は、未発表の製品は当然として販売中の製品も非公表の情報があります。
部品メーカーは、供給先が競合する事はかなり多く、それぞれから入手または推測した情報の扱いは難しいです。
個々の情報について、原則は公表すべきでないですが、業界では一般常識・知識になっている場合は公表する場合もあります。
機密保持契約は、業界常識まで含むと逆に供給先が限定されてしまいます。
逆に文書等の契約は無くても、暗黙の機密保持契約が存在すると判断する事はよくあります。
逆に顧客を通して、自社の機密情報が競合他社に流れるリスクの管理も必要です。(2010/07/01)
元技術者日記「新製品技術情報」
新技術は、公開すると特許性が無くなります。
一度、公知の技術になると新規特許ではなくなりますので取得できません。
従って、特許申請後に新技術の入った新製品の公開・発表となります。
または、新技術を公開しないでの新製品発表になります。
ただ、非公開という事は知っている人が増えると守られなくなり易いです。
うっかり話してしまう・重要性を認識していないという事は度々あることです。
新技術を開発しても、商品に繋がりにくいという事と、顧客に新技術を公開して製品受注を目指す事は微妙な管理が必要です。
このふたつはいつもジレンマとなって、開発者を悩まします、後で何かコメントする事は誰でも可能ですが・・・。(2010/07/11)
元技術者日記「特許要素」
特許は、取得に関しては内容・手続き・申請内容・定期フォローと複雑な事が必要です。
通常の技術者には、手に余る内容が多く専門の部署と専門の会社等に依頼する事が多いです。
特許と言うのは、発明ですので、自然科学の発見は原則として非対応です。
また、発明に対するものであり、通常いう著作物は別の法律の対象です。
ただ、コンピュータソフト等の新しいものがどの対象になるのかは、微妙な問題です。
特許には請求範囲がありますが、その範囲を広く取りたい出願者と前例の範囲を除く審査官の意見の食い違いはいつも争点です。
特許は、ほとんどの国の先出願性と一部の国の先発明性があり区別を理解する必要があります。
特許戦略は重要性が増し、知的所有物として扱われています。(2010/07/21)
元技術者日記「仕様書」
製品には仕様書があります。正確には多くの部品にはあります。
技術者と技術者が取り交わす文書ですから、内容や書き方も予想出来るでしょう。
簡潔・明快で意味がダイレクトに通じる事が大事です。
持ってまわった長い表現は無用です。ジャンルが広い専門用語は当然に多用されます。
ただし、あまりにも狭いジャンルのみの専門用語は、流石に通じにくいです。
日本語と英語では、同じ表現がない場合も多いです。
仕様書が英文からの訳文である場合は、どうように意味が通じにくい場合があります。
文書のみでは、全てが明らかにならない場合も多い事は度々起きるのです。(2010/07/31)