元技術者日記「空洞化論議」
製造が海外へ移行しています。
空洞化論議は、民間企業にとっては採算性があっての事です。
企業は、利益が出ないと存在意義はありません、雇用と賃金・株主への配当・法人税の納付全て利益あっての事です。
恒久的な赤字では、どれも継続的な達成は無理です。
製造の海外シフトは、企業の利益確保が目的ならば避けられません。
国内技術問題・国内技術者や研究者や技能者の海外流出問題は、日本での雇用問題や研究開発問題抜きで論じる事は無意味です。
内需拡大は、国内景気が良くないと難しいですが、それに影響するのが企業の採算性と雇用と賃金です。
現在の企業で、国内需要のみは少数派になります、部品の顧客が内需でもその完成品が輸出品ならば国内需要ではありません。
国内生産拠点でも、営業・技術・開発・設計等は海外顧客相手が増えています。
少なくても、国内顧客で量産試作後に、そこが海外移転が増えていますので、製品の納入は海外が増加しています。(2011/12/05)
元技術者日記「アジア圏のネットワーク・通信環境」
アジア圏に製造拠点を作る動きは増えています。
立地条件は、絶えず変動して非常に重要ながら時間の経過とあわせると、正解は難しいです。
現地駐在の日本人は稼働中は少ないですが、準備期間や新しい設備の導入等では担当者が出張します。
その中には、設計関係や量産試作品の製造移行も含まれます。
簡単に言えば営業技術や窓口も、海外生産拠点との連絡が必要になります。
アジア圏の製造拠点も色々あります、整備された工場団地や整備途中の場所等です。
そして、物流・通信環境が未整備の所もあります。
特に現在は、インターネットの通信関係が大きな比重を占めています。
整備が出来ていない所は、自社で準備する事もあります。
物流は重要ですがそれは別に担当部署がありますが、技術・設計関係も通信手段は把握している必要があります。(2011/12/15)
元技術者日記「ハブ空港」
アジア圏での生産で、販売先がそこ以外の場合は流通の便が重要です。
陸路・海路・空路のどれを利用するかで変わりますが、どれも可能な事が立地として重要です。
陸路で、空港か港まで輸送してそこから輸出が通常の流通です。
材料や、部品の調達は逆のルートとなります。
ただし、顧客への送品を中心に発送は数多く、各地になります。
空港や港の有無だけでなく、各地向けの便の有無と多さが大事です。
また輸送料的に、製品によっては大型輸送の可否が問題になる場合も無視できません。
これらをあわせると、近場の中程度の輸出場所と、それと繋がった便の多いハブ空港・港の存在が有効です。
生産地から、需要地へトータルで一番早く安く輸送出来る事が、製造工場建設の条件です。
ハブ空港は、例えば上海・香港・シンガポール等がアジアでは主要です。(2011/12/25)