元技術者日記「単位系」
単位は、MKSAまたはSI単位が標準ですが、まだまだ欧米ではインチ・ヤード法も使用されています。
正確な変換はややこしいですが、有効数字内で変換します。
ただし、わずかな誤差でも累積すると問題が発生しますので注意です。
特に、メートルを一度、インチに変換した図面は既に誤差があります。
これに気づかずに、再度メートルに戻すと、それは大きな誤差になります。
それは、部品関係の製造メーカーの使用規格によりますし、国によります。
それらしき部分があれば、相手側の嵌め合い部品の種類と設計図・使用図の入手が必要です。
単位系の変換は、最低限にとどめる必要があります。
よく格子状のものを使う機会もありますが、それがどの単位での1緒かは確認が必要です。
製造業の世界では、奇妙な単位が生き残っています。(2012/02/03)
元技術者日記「作業標準書」
ISO等の認定工場・事業所ならば、作業手順書は整備されている必要があります。
少なくても多人数で、類似の作業を行う部署では、作業内容の標準化と技術・技能の伝承が必要です。
そのためには、作業標準書を作成して、管理・メンテナンス・教育を行います。
管理と教育は、かなりの負担になりますが、長期的に見れば必ず必要な事となります。
実際の現場では、オン・ジョブ・トレーニングが中心になります。
ただし、必ずしも意味を理解しない・異常時の対応が出来ない・頻度の少ない作業は除外されやすい。
上記のマイナスは生じますが、それを補うのが作業標準書とそれを使用した管理・メンテナンス・教育です。
作業標準書は、かなりの熟練者でないと作成は困難です。
そして、それのメンテナンスも同様です。
無くても問題なさそうに最初は見えがちですが、必要を感じなければそれ事態が異常発生に繋がり易いです。(2012/02/13)
元技術者日記「新技術開発手順」
設計や技術は、顧客図面と社内作業書から個別に受注と設計方針を決定します。
しかし、それでは一般の技術進歩に後れる事が普通に生じます。
顧客の新設計要望は通常は営業から入ってきます。
それの対応には、一定の基準が必要で例えば「新技術開発手順」等を作成しておく必要があります。
これには、その技術の将来性を見込み、開発の費用対効果を含めて、実施の可否を決定します。
営業技術(窓口)は主に情報収集に関わり、判断自体を行う事は通常はありません。
しかし情報は非常に重要です、それで最終的な判断に繋がるのですから。
営業的には、とりあえずの受注を目指しますから、将来性や費用対効果は水増し気味になりがちです。
それを踏まえての、より正確な情報や市場動向を把握する事は非常に大切な仕事になります。
特に、正式な依頼ではなく、仮の問い合わせとして情報が入ってくることも多いですので、いつもアンテナを貼っている必要があります。(2012/02/23)