「治工具の内作と外注」
製造業では設備と共に治工具も重要だ。
製品個別の、治工具・金型等は製品の数に比例して増加するので、扱いは重要だ。
製作とメンテナンスを含めて、内作と外注を選択する。
内作は技術開発と製作設備の導入が必要で、簡単ではない。
ただし機密やノウハウの漏洩防止面では優位だ。
長い期間を考慮しての戦略になるし、費用面でも難解だ。
ただし外注の場合でも、内部のノウハウやメンテナンス能力の育成は重要だ。
外注も微妙だ、無闇に競合させてコストダウンを狙うと情報の漏洩に繋がる。
技術力の必要なものは特定のメーカーとじっくり、取り組みが有利だ。
比較的難度の低いものは、コスト・納期・メンテナンスを含めた総合戦略になる。
(2015/11/04)
「製造設備の内部設計と外部依頼」
製造設備の内作は通常は無理だ、ただし特注品が多い。
特注品は、仕様だけ提出の場合もあるが、詳細設計図で作らせる事もある。
後者は依頼というよりも、製造のみの委託だ、設計は依頼者が行う。
前者は、製造会社の技術・設計能力に、注文側が頼る意味がある。
発注側としては、自社の技術として持ちたいし、ノウハウまで進めたい。
ある程度の技術の蓄積があれば、外部頼り装置でも、納入後に調べて知識が得られる。
ただし、完全に任せきっており、使うだけしか能力がないと、知識を得る事は期待できない。
費用的に見れば、設計費用は高価だから、大きく差はあるが、内部の部署や人材を考えると差は少ない。
中期・長期で見ると、技術力の蓄積の差は出て来る。
これは、経営戦略の問題と言える。
(2015/11/14)
「試作用の数値制御汎用機器」
量産には専用の治工具が必要だが、試作は異なる。
手間ひまと作業者の専門知識と技能が前提だが、汎用の加工機使用が多い。
加工精度やばらつきはあっても、数値制御の発展でかなりの加工が出来る。
設計がキャドで行うと、デジタルデータが存在し、その使用で色々と向上する。
部品生産で、使用する発注者も試作レベルで対応ならば、充分にバランスが取れる。
ただ双方の、認識の一致が前提だ。
デジタルデータ製作者も、後の試作で使用しやすい様に作る必要がある。
複数工程に渡る、デジタル設計とデジタル加工となる。
従って、設計・キャド入力・試作の一体化が有利になる。
(2015/11/24)