「品質アップに貢献したと言われる小集団活動」
小集団活動は、日本では品質向上に大きな寄与があったとされる。
それは、高度成長期の前の事であり、低成長時代についてではない。
従業員が商品の質を高める意識は、終身雇用制と重ねると説明しやすい。
それが実力主義になると、意味付けは明確で無くなる。
現在は小集団活動が行われているのか、あるなら動機付けは何かは知らない。
実力主義や非終身雇用制での、集団主義は単純には矛盾がある。
それは個人差のバラツキがある事を、まとめる事が難しい事だ。
個人主義とかプライベート時間が必要とは本来は矛盾しなかった。
そこに生活の多様性が加わると、個人のバラツキが大ききなり集団が作れなくなった。
個人の技能アップは全体又は集団の向上からの考えが、個人主義に代わり、個人が得をするかは短期的に無視される。
(2017/02/06)
「工場活動と人員体系」
日本の会社は、以前は正社員の終身雇用制が中心にあった。
これは、工場活動や小集団活動が行い易い環境だった。
終身雇用制が崩れた事で、各種活動が停滞しやすい事が生じた。
それと併行して起きた事は、従業員の身分の多様化だ。
正社員の比率が減り、非正規社員が増加した。
アルバイトと短時間労働者と派遣労働者に、海外や出稼ぎ者が加わる。
そこでは、労働時間と労働時間外を問わず、工場活動する時間はなくなった。
勿論、意識も問題もあるし大きいが、それ以前に活動集団を始め難い体系になった。
労働者の構成や、組織作りは企業全体の方向性を決める。
それが選んだ道が異なるばらば、それに合った方向が必要であり、それは工場活動や小集団活動とは合わない。
(2017/02/16)
「小集団活動のテーマ」
小集団が有効に機能するには、そのテーマ設定が大事だ。
品質向上をテーマにしても、製品の本質的な部分は変わらないし変えてはいけない。
基本技術問題は、テーマにしてはいけない。
それは専門の技術・開発が行う事であり、現場の作業者が中心となる活動のテーマでない。
現場の品質活動は、整理・整頓や掃除や異物混入対策などが中心となる。
また、物の置き場や移動効率の見直しでの、作業効率の向上もテーマだ。
それらは、技術・開発では詰め切れない現場の日常作業のなかに問題がある。
テーマは現場単独で行う事もあるが、スタッフ部門を入れるかそこのアドバイスで行う事は有効だ。
集団活動と言っても、集団に閉じこもる必要はない。
(2017/02/26)