「ポカ除け機能」
製造工程では、機械を使用するが多数の商品の加工に使用する。
その作り分けには、金型や工具や治具を使用する。
それぞれの製品に合わせたものを部品的に準備して、取り替える考え方だ。
機械・装置は作業ミスを防止する工夫が組み込まれている。
それに組み込む、部品的なものにも同様の機能が必要だ。
それは商品の数だけ多数を準備する必要があり、トラブルを起こす可能性が高い。
それには製作の作業基準を作り、技能のひとつとして定着を図る。
その中でも難しいのが、対称性を中心に起きる作業ミスで、人間的な面が強い。
必ずしも言葉通りではないがそのミスを「ポカ」と呼び、対策を「ポカ除け」と呼ぶ。
対称性の高い形状の商品は多いが、それによる加工ミスが起きやすい、それを非対称にする。
(2017/05/07)
「ポカ除け機能2」
ポカ除け機能という言葉は、ケアレスミス対策に思う人もいるがそうではない。
製品知識が少ない人が判断出来る事は制約がある。
作業はガイドピンでの合わせが多いが、ピンに張れば正しいと判断する。
間違った方法でガイドピンに入るならば、それは治具等に問題有りとする。
具体的な例のなかには、気がつきそうな場合も含む。
それ故に「ポカ除け」という言葉があるが、正しい言葉かは疑問だ。
考え方としては、対称なピン合わせを無くす事で、ピン数は3本以上だ。
2つのものを合わせる作業では、それぞれが1つの位置にのみなる事が必要だ。
それが成立すればその他はない、ただし合わせていないピンが合っても不自然でない場合は注意が必要だ。
ピン合わせ作業ではピンの数が多いと時間を要する、ピンを減らす時はポカ除け機能の維持の確認が必要だ。
(2017/05/17)
「表と裏、両面」
合わせる作業には、面やフィルムが多く該当する。
それらには表と裏かとか、面の区別がある、材料で区別がない事は極めて希だ。
ただし、見て判るものは少ない、そもそも合わせる作業には表も裏も同じ様に可能性がある。
合わせ作業的には、間違った組み合わせでは作業出来ない様に治具等を作る必要がある。
通常は非対称の合わせガイドピンがあれば良いのだが、それが気づき難いとか探し難いと問題だ。
ピン合わせの時でも、外形・形状合わせの併用が望ましい。
ピン位置よりも、もっと判り易いものは利用するべきだ。
合わせ作業が、電気的な導電体と絶縁体を絡めるもので、工程に電気チェックがあれば合わせ作業のチェックにも使いたい。
面状のものでは、重ね合わせて工程を移動する事が一般だが、そこで裏表が混ざらない工夫が重要だ。
(2017/05/27)