「プロトタイプのライン構築」
研究・開発品を量産品に移行するには、研究スケールの拡大を行う。
研究のビーカースケールと、量産設備での生産の間に少量の量産レベルの検討を行う。
まったくの新製品の場合は、製造設備からの開発になる。
だが量産品の関連商品や改良品の開発の場合は、類似量産経験がある事になる。
その場合は、量産製造設備の中で使用可能な設備を使用するライン構築を考える。
それはプロトタイプの量産ラインの時もあれば、中量スケールのラインの事もある。
スケールアップした、製造のデータを得る目的が主だが、顧客に対するサンプル対応も行う。
サンプル対応という意味では、試作ラインの性格もある。
プロトタイプラインや、試作ラインへの製造部署の関与は個々に異なる。
専用の担当者をおける場合は多くはない。
(2018/03/03)
「製造設備を作る技術」
製造設備制作技術と治具工具制作技術は、新技術と新製品とは強い関係がある。
自社に製造設備を持たない製造業もあるとされるが、試作工場や設備と要素技術開発なしでは無理だ。
最悪でも量産設備やツール製造をする事業者との共同開発は必要だ。
設備と技術とは密接であり、自社で持たないと技術流出してしまう。
特殊な製造設備は、製造数は極端に数は少ない。
少数の注文生産はそもそも、対応事業者は少ない。
その事業者でも設計と組み立てのみ行い、部品単位は外注する。
その設計技術を持つ事は難しいが、要素技術は製品開発者自身が持ちたい。
日本には過去から造船業という巨大産業がある。
製造設備を作る過程でそこに頼む事は多い、精密で大きい設備は船と似ている。
(2018/03/13)
「金型と治具を作る技術」
量産製造では、金型類を多用する。
また色々な工程で治具や工具を使う事は多い。
大型の製造設備を量産使用する場合は、個別の商品用に金型や治具を使用する事が多い。
例えば、外形形状を打ち抜きや成形金型で作る事は多く、形状差は金型で決まる。
製品・商品の種類だけ金型の種類があるし、治具工具も同様だ。
金型と治具は製造技術の根幹となるが、製作は易しくない。
その技術を設計・製造共に内部で持つか、設計だけ持つか、それ以外かは戦略的だ。
製造には大きく精密な装置が必要になるし技能者が必要だ。
現実的には、試作・補助的な金型と治具のみ内作する選択が有望だ。
(2018/03/23)