古書価と復刊

古書価

古書価はあってなきがもののひとつかもしれません。いわゆる骨董と類似しています。

ネット社会で言われるようになった「ロングテール」商品に当たります。その時の求めている人の設定価格と販売者の設定価格 が重なる範囲であれば取引が成立します。

簡単に言えば、ほとんどが1商品が1件のみになります。とは言ってもしばしば見かける商品は自然と売価・古書価が設定されて ゆきます。購入希望者の設定価格に幅が少なくなります。

昔はこの情報は一部の人で所有されていましたが、ネットオークションが盛んになると大きく変動しました。その理由は いわゆる素人の参入による取引価格のぶれ(多くは高騰)とネットオークション・ネットショップの増加による「せどり」の増加です。

せどりとは、安く仕入れて高く売る事を目的に古書を購入する事です。手間の費用を加える事は当然ですが、情報操作で素人に 異常に高い価格で販売すると、これも古書価が異常にみだれます。

古書には、本の保存状態や傷・いたみ・カバー等の有無で値打ちが変わる要因があります。従って、単に本の題名だけでしか判断 出来ない人が絡むとトラブルを含めて、色々な問題が生じます。(2008/08/15)

古書価と復刊

テキスト的に希望者が多いと復刊がされる事があります。その時の、元の本の古書価はどうなるかと言えば、テキストの稀少性 以外は変わらないはずです。

ところが最近は、大きく変わる場合があります。これは異常な高騰価格が正常に戻ると思っています。実際はどうなのでしょうか。 (2008/08/15)

保存状態と古書価

古書は経時変化する事は避けられません。しかしそれ以外に多数の、痛み要因があります。

古書はこの保存状態で古書価は大きく変わります。そして、保存状態に内部の落丁・乱丁・書き込み・痛みという外部からは 分からない事も重要です。分からないのに価格を付ける・購入するという事情は本という性格上避けにくいです。

読めたらよいというテキスト購入者と、骨董的蒐集者では保存状態の拘りは全く異なります。保存状態が良い古書が市場に出る のは、マニアが何かの理由で手放す時ぐらいしかありません。(2008/10/11)

復刊.com

「復刊.com」はご存じですか。絶版本の復刊を登録して呼びかけます。その結果、希望者数が多くなると(100名が目安) そこの担当者が出版社と復刊交渉を行うシステムです。

復刊の保証はありませんが、自身が「ブッキング」として復刊するケースもあります。絶版本を探して見つからない人や 古書価が高い本を復刊して新刊価格で購入したい人は参加がお薦めです。

古書マニアには、逆に縁がありません。高価な本が復刊される事が気になる人は、どうなのでしょうか。(2008/12/06)

オークションの価格

ヤフーオークションで、「100円ショップでの本を間違って購入したがどうにかならないか」との質問がありました。

その質問のベストアンサーは「出品情報に虚偽やミスが無ければ、入札や購入は落札側の責任」というものです。商品の説明や 写真に偽りがなければ落札者の判断で落札すればその責任は有効です。しかも不明点は質問できます。

古書の価格は供給者と需要者の判断で決まるもので、相場というものはそれぞれが持つ情報にすぎないのでしょう。(2009/02/28)