古書日記『古書探しは蔵書リストを持って』
古書店まわりが好きな人に、本を探してくれる様に依頼する事はしばしばあります。
その時に「ある作者の所有しない本のリスト」を作って依頼する人が殆どと思います。
もし、その意味が「その作者の所有していない本」を探して欲しいという内容ならば、いくらか問題があります。
古書マニアは一般的に本に詳しいです。そして、題名が異なっても内容が同じ本、訳題が異なる本が多数存在している事も知っています。
その場合に、探求書リストでは判断できない場合が存在します。
もしリストが、所有している本・蔵書リストならば、上記の内容が同じ本は省く事が出来ます。
通常は依頼する人よりも、依頼される側が詳しいですから、ダブりや抜けは依頼される側が判断する方が良い結果になりやすいです。
特定の本を探す場合、テキスト的に同じならばどれでも良い場合、特定の作者の未所有本(テキスト)を探す場合、で依頼方法を 変える事はかなり有効です。(2009/04/04)
古書日記『新古本』
新刊書の売れ残りは、在庫か廃棄というのが一般的でした。
再販制の書籍では販売形態は、変わらなかったですが、新古本が出回っています。生まれながらの古本ですが、実態は売れ残り本です。
廃棄するなら、安く売ってしまおうと思うが再販制。そこで、古本として販売します。いうまでもなく、古書や古本の価格は決まって いません。売り手が価格をつけます。
最近ではオークションブームで、買い手が価格を付けるようなイメージでもあります。
古本扱いでは、自由に価格が付けられるのですが古本としての形態が必要です。以前は、側面に色線を塗ったりしていました。
最近はそれも面倒で、価格ラベルを貼る位のものもあります。大丈夫なのでしょうか。
再販制の必要性自体が曖昧になります。自分で自分の首を絞めなければ良いのですが・・・。
以前は大抵の本は文庫化されておりましたが、不況で?文庫化が少なくなっています。とすると、在庫にするのでしょうか。(2009/04/11)
古書日記『テキスト読書派は復刊情報収集が重要』
古書マニアには、1:発行日の古い本を探す・読む、2:新刊でテキスト等が読めないので仕方なく古書を探す があります。
1:の人は何があっても過去の事は変わらないので無関係です。
2:の人には、復刊される事は非常に重要です。読みたいのが探す目的ですから基本的に復刊されれば、そちらを読みたいものです。
オークションの価格やせどり人は、同様に古書の需要と古書価に注意が必要です。
もし2:の人によって、古書の需要と古書価が決まる場合は復刊で大きな変動が生じるからです。
復刊情報というのは、希望が混ざっていわゆるガセネタが結構あります。しかし、復刊期日を無視すればある程度の事は推測出来ます。
それは古書マニア等の裏の情報網があるからです。
マニアの会はいくつかありますが、その活動のひとつとして上記情報収集があります。(2009/04/18)
古書日記『古書市での古書あさりは半日仕事』
ネット古書店が増えても、各地で古書市が開催されています。
カタログを出す場合も多くありますが、結局は自分で行って探すのが古書マニアの醍醐味です。
カタログ記載の本は、看板みたいな物でいわゆる掘り出しものは少ないです。古書店は安価本と判断しますが、ある人の探求本で ある場合にはじめて掘り出し物として見つかります。
最近の古書市は、初日の開幕時に「せどり」が集まるといわれています。従って、ネット等で購入希望者が多い本はその時点で 全て買いあさられています。
あとから訪れて見つかる本は、個人的な探求本・雑誌等で平積み状態で短時間では1冊1冊が調べられない本などです。
専門的な「せどり」よりもじっくり探さないと見つからない本を探すには、時間がかかります。
それでも大量の古書の山を探しまわるのが、古書マニアとも言えます。オークションやカタログで高額で落札する人も多数いますが 自分で探すのが楽しみというマニアも多数います。
現実に探求本に出会う事は希ですが、しかし止められません。(2009/04/25)