古書日記(2009/10)

古書日記『古書オークション人気作家』

古書オークションには、何故か人気作家がいます。

例えば、大阪圭吉・楠田匡介・鷲尾三郎・・・その他多数あります。

テキストが入手困難だから入札が多いとは言えません。テキストではなく、本自体が対象のようです。

復刊される程には、需要がなくそれ程は面白くもないが単行本は存在する作者が対象になりやすいです。

入札は数人が競えば高騰します。たぶん、その人は復刊を望んではいないでしょう。

単行本の有無は何故分かれたか?。それは色々な事情があるのでしょうが、あまり語られません。

オークションに登場してから、落札日までのあるときに急激に高騰して、そして落札終了時にもう一度高騰する傾向があります。 (2009/10/03)

古書日記『古書・ジャンル別専門店』

古書全般ではなく、ある特別なジャンルを中心に品揃えをしている古書店もあります。

そのジャンルではマニアには有名でかつ、探求本の依頼もあります。

当然ながら、そのジャンルの事は詳しくそこが古書価を決めるとまで言われる事もあります。

ネットオークションは、その存在を弱めるともいわれ転向した書店もあると言われています。

しかし、古書価は書店が付けるとの従来の常識と古書の保存状態のレベルの安定と古書価の安定となどから、結局はかなりの マニアはそこに戻るとも言われます。

結局は、古書店の多様化が進んだだけで外見も内容もある専門店は残ります。

専門店の古書価は高いと言う人もいましたが、その品揃え方法と、ネットオークションの異常な高騰は存在価値を変えるまで にはならないと感じます。(2009/10/10)

古書日記『専門店のカタログ』

古書事典や書誌はなかなか十分に揃っていません。

専門店のカタログにはその方面の研究が含まれているものがあります。詳しくないと、古書店が出来ないですから。

それに常時品揃えを前提にして、在庫がない場合は価格欄を空白にします。カタログ製作上も便利だし、利用者も同様です。

これが、叢書や雑誌のバックナンバー等では詳しいリストになります。

古書関係のリストは一部の作家以外は、表に出る機会があまりありません。購入する人が限られているからです。

結果的に、探偵小説作家では江戸川乱歩でさえ完全な書誌がない状態です。

歴史的に重要な作家には研究者が存在し、書誌も徐々に完全に向かう努力がされているとされています。(2009/10/17)

古書日記『カストリ雑誌』

戦後すぐに、雨後の筍のように多数の雑誌が創刊されました。それらを「カストリ雑誌」と呼ぶ事があります。

殆どが短命で廃刊になっています。また本の体裁が整っていないものもあります。

その結果として、一部の研究者のみに知られてはいるが、一般には存在さえも明らかではありません。

オークションや古書市等でたまに見かけます。

そのときに全くと言って良いほどに情報を持っていません。その内容も不明です。

そして古書としての資料性・テキストの内容・そして古書価等の全てが不明です。

単行本ならばまだいいが、雑誌となると全部で何冊発行されたか不明で購入するかの判断が必要で、マニアを悩ませます。 (2009/10/24)

古書日記『痛み本・難有り本』

本自体を集める人は、美本を求めます。古書は自然劣化しますので時代と共に美本のレベルは変わります。

美本に拘らず、テキストを探している人には「痛み本」「難有り本」がお薦めです。

古書の「難有り」は、通販ショップとは異なり本当に痛みが激しいのですが読めるレベルはかなり見つかります。

オークションで複数冊の一括で出品されている中に、たまに痛み本ながら入手困難本が混ざっている場合があります。

写真で傷み具合を見分けるのは難しいですが、ある程度詳しいマニア以外は見逃します。

そしてオークション終了間際まで、待ちます。終了10分くらいで急に入札が始まり、価格が上がります。

流石に全国となると、複数人が見つけているようです。 (2009/10/31)