古書日記(2010/02)

古書日記『カラーコピーのカバー』

裸本より、カバー付き・帯付き・箱付きが良いとはだれが決めたの?と言っても意味はありません。

包装や汚れ防止が目的であつても、情報の一部とあっては付属品が付いていた方が良いのが人情です。

時に推薦文や、作者の言葉等が本体にはないという自体にはもう付属品とは言えません。

イラスト・装丁は昔は、どうしようも無かったですが現在は「カラーコピー」が出来ます。

通常は、元々の本物かどうかコピーかどうかは見れば分かります。詐欺行為はまだ聞いてはいません。

ただ情報として、所有者にカラーコピーさせてもらったカバーをつける事は増えているようです。

叢書で、1冊だけカバーなしの時などは、コピーのカバーでもあった方がよいものです。

オークションでも、おまけのカラーコピーカバー付きは見かけます。

箱入りはすっかり減少しましたが、カバー・帯は出版文化となったようです。(2010/02/06)

古書日記『閉店セール』

「バーゲンセール」「棚卸しセール」は安売りの代名詞です。

しかしそれよりも価格が安くなるのが「閉店セール」です。

色々な形の「閉店セール」がありますが、かなりの数の古本が相当な低い価格に設定されます。

マニア本・骨董本は除外するのは当然ですが、セール本の中にも僅かながらマニア本候補が混ざる事があります。

もともと、「閉店セール」ですから通常に購入してもかなり安価です。

もしその中に、マニア本候補を見つけたらそれはまさしく掘り出し物です。

なかなかその様な事は稀ですが、古書マニアにとってなくて元々の状態で、探すのはかなりの楽しみです。

時間に余裕があれば1日中でも・・です。そしていわゆる「せどり」担当業者が大量に仕入れるのもその時です。

こちらは、選別よりも購入価格より高い値付けが可能な商品を選ぶ事になります。(2010/02/13)

古書日記『コミック本取り扱い』

最近増えたのが、「コミック」本古書店・及び取扱店です。

歴史が浅いので、個人的には古書価は誘導されているイメージがあるのですが、守備範囲外なのでよく判りません。

ただ、少数のマニア本と、多数の安価本の分野に見えます。

そして後者は、極めて流通サイクルが早いものがあると思います。

まるで有料図書館・昔の貸本と似た読書形態と思えます。それが合うジャンルにも思えます。

もして同時に、絶版と復刊が多い事も目立ちます。

まだ継続出版される事が少なく、かつ新規読者層が生まれるのでしょう。

そしてその読者層は、古書探しではなく復刊待ちの人の多いジャンルなのでしょう。

コミック以外のジャンルにも、類似のものはあります。ただ目立たないのでしょう。(2010/02/20)

古書日記『ブックオフ・スタイル』

古書価設定は難しいが、外観は見ればだいたい判る。

これがいわゆる「ブックオフのビジネスモデル」です。

これによって、セミプロと素人アルバイトでの対応が可能になり、質より量の古書店が出来ました。

外観が悪くても古書価が高い本は、殆どが年月が経った本ですので、それらは取り扱わない。

出版年数が新しい本は、新しい程・外観が綺麗ほど価格を高く設定する、そして売れ残ると次第に価格を下げる。

考えなくて、誰でも出来る価格設定です。アルバイトでも問題なしで、買い取りも同じ方法です。

ディスカウント本が欲しい人は当然、紛れ込んだ古い本をあさるマニアとせどりも立ち寄る古書店になりました。

稀覯書を探し求めて、高価に販売するかわりに、安価に大量に仕入れて易く多く販売する。

従来の古書店とも扱う分野が異なりますし、量も異なります。棲み分けられるビジネスでしょうか。(2010/02/27)