古書日記『箱入り本の保管に悩む』
本の保管には光やけ防止と題名が読める事から、「硫酸紙」を使用しています。
半透明の紙で、昔の文庫本や最近でも箱入り叢書の中身の本体にかぶせている事があります。
古書目録では「元パラ」などの表示がされています。
光劣化にはかなり効果がありますし、外から題名も読めます。
最近はその代わりにカバーが付いていますが、そのカバーをも保護したくなります。
最近は少ないですが、箱入り本の保存には悩みます。本体ではなく箱の保存です。
化粧箱の場合は、輸送用の箱に入っていますからそのまま保管します。
通常の箱は、頑丈に包むと本体が入り難くなります。
上下は諦めるのが無難な選択ですが、なかなか悩みます。(2010/04/03)
古書日記『貸本専用本』
かなり前には、貸本屋が存在したそうです。
そして、それ用の専用の本が存在したと言われています。
現在古書として流通している中に「貸し本上がり」があります。
その外観は、痛みがひどいですが同時に色々な補強がされています。
多数回の貸し出しに耐えるためでしょうし、現在の図書館の貸し出し用の本と共通する面があります。
貸本専用本と言われているのは、殆ど全てが痛み本です、それも重症です。
たぶん消耗品として、役目をはたすと捨てられる運命が多かったと思います。
美本蒐集家の高値の花ともいえるでしょう。(2010/04/10)
古書日記『古書店の平積み本』
新刊書店の平積みといえばベストセラーですが、古書店ではその他安価本が主体です。
それから、棚並びが困難な地図・絵・写真等と、薄い雑誌があります。
古書マニアには困った事に、薄い雑誌類の中に時々掘り出しものがあることです。
誰でもが目につく場所は、開店待ちの客やせどり屋できれいに無くなっています。
残る掘り出しものは、一般にはマイナーで個人的に興味がある本と、目立たない所にある本です。
面倒でも時間をかけてゆっくりと・・・となります。
殆どが外れですが、古書店・古書市は時間つぶしになるのも仕方ない所です。
当然ながら、これらは事前発行のカタログにも載りません。(2010/04/17)
古書日記『古書店のメールマガジン』
古書カタログの発行はなかなか大変ですが、メールマガジンはそれよりは楽でしょう。
特に「新着速報」は、入荷本の整理と兼ねれば手間も減少します。
ネットでも展開する古書店のいくつかは、メールマガジンを発行しています。
受け取る方でも簡単で都合が良い場合が多いです。
目玉といえるものは、のらない場合もありますので店舗サイトも見るほうがよいですがマガジン購読もお薦めです。
容量の関係で添付ファイルではなく、テキスト形式が主流ですので、やや崩れ易いですが気にしない事です。
カタログは印刷しない時代は来るのかもしれません。
特に1品のみの古書等は典型と思います。(2010/04/24)