古書日記『生誕記念より没後記念を』
著作権上は、著者の没後50年が現在の目安です。
一部の人にはこれは非常に重要です。
だが、多くは生誕100年等のイベントが多いです。
主要作が書かれた時も無関係・影響を受けた時代も曖昧という内容になりがちです。
生誕地を記念館にしたり、文学館等を設けたりは恒久的ですから良いのですがイベントは商業的にしか見えません。
しょせん、本は商業出版が中心ですが、それだけで騒ぐのはむなしいです。
ただ、著作権が無くなっても商業出版が大きく影響するとは思えません。
ただ、同人誌・ネット・電子書籍等には影響が可能性としてあります。
この中に、商業的なものも含まれるのは仕方がないですが、同人誌等は環境は変わるでしょう。(2010/07/03)
古書日記『帯にも色々あります』
本来はなかった物に、本のカバーと帯があります。
本体が傷むのを防ぐ為の保護材料として、色々ありますが最終的に現行に残っているのが、カバーと帯です。
帯に関しては、不要のデザインとカバー等と一体になるデザインがあります。
多くの本が委託販売になっていますので、返品が生じます。
困った事に商品を傷めて返品する書店も存在する様です。
出版や書店売りの衰退の原因のひとつに、本を丁寧に扱わない人が販売しているという事実を指摘せざるを得ません。
返品本の再出荷を行う為に、カバーが生まれたとも言えます。
それば商品の一部となる不思議な過程で、現在に到ります。
帯はもっと複雑で、推薦帯・内容紹介帯・受賞帯などがあります。(2010/07/10)
古書日記『時代小説が古本棚を占拠』
最近、急激に古書棚の本の種類が変わってきています。
ミステリ系が主流だった棚から、このジャンルの本が消えて代わりに時代小説が増えています。
ミステリ系は、テレビのサスペンスドラマとの繋がりを持っていました。
時代小説については、まだ一部のみの状態です。
これは、時差なのか、映像と書籍のジャンルの分離なのでしょうか。
とにかく、いつでも買える古本のつもりが姿を消しています。
いまさら、ネット検索で高い?古本を購入する気にもならず、シンキングタイム状態です。
時代小説の急増の理由がまだ理解できていないので、やや時代おくれ気味です。
作家自体の転向も増えているように思います。(2010/07/17)
古書日記『学芸文庫が復刊傾向』
学術書や周辺の啓蒙書は絶版になりやすいでした。
それらの本が、文庫版で復刊されています。
勿論、膨大な数の一部ですが、短い時間で読める訳でないのでジャンルによれば十分かもしれません。
もともと、部数が出ないので豪華本で出たものがおおいです。
それが文庫でどうかという疑問もありますが、解説が新しいとむしろ読みやすいです。
新訳までは少なくても、改訳はされている事が多く、現在では読みやすくなっています。
日本の古典文学も同じ傾向にあります。
個人的には非常に楽しみな状態です。
古典はその時代を理解出来れば、是非に読みたいものです。(2010/07/24)
古書日記『減少する価格均一棚』
古書店名物の価格均一棚が少なくなっています。
いくつか理由が考えられます。
新古書が増えて、流通時間の短縮傾向にありますので、在庫処分的な均一棚が少なくなりました。
定価のXX%という価格設定が増えて、価格均一でなくなり、値札が付くことが増えました。
シリーズ本で一括販売の方が効率が良いと考える所が増えました。
インターネットの影響もあり、均一棚から掘り出し物を見つける楽しみは激減しました。
よほどマイナーで、個人的にしか探求していない本以外は、掘り出しものは無くなりました。
でも、誰もが同じ本を探す必要はないと思います。
個人レベルの掘り出しものはまだまだある筈です。(2010/07/31)