古書日記『異装本』
異装本とは、書籍・出版社等が同じで、外観が異なる本です。
カバーが、包装品扱いの時代・思想ではしばしば有ります。
又、復刊・再版時にカバーを変える必要があるときに多く生じます。
または、その本とは関係なく出版社のイベント等でカバーや装丁が変わる事もあります。
有名なのが角川文庫・横溝正史の「本陣殺人事件」です。
本陣殺人事件と黒猫亭事件の2作収録ですが、30冊台に一度カバーが「黒猫亭事件」に変わった事があります。
テレビで横溝正史シリーズを放映していて、ちょうど「黒猫亭事件」があった時のみです。(2010/12/04)
古書日記『作者意向の絶版本』
絶版本には、作者が再版を希望しない本もあります。
理由としては、失敗作・作者のジャンル変え・別作品にリライト等があります。
これらは、まさしく古書を探すしかありません。
作者の意向と、読者の意向が異なる事になります。
時代的に、出版時に受け入れなかったという事もあります。
残念な事ですが、作者に状況が伝わらない事や故人になった時は再版は微妙になります。
一度出ると、古書の形で一人立ちしますが、レア化は生じます。(2010/12/11)
古書日記『満州発行本』
レアを超えて、存在自体が未確認の本があるのが満州発行本です。
戦時の、日本軍占領地での本の発行は、それ自体が未確認が多く、発見されればレア情報・本です。
それが、今の時代でも時々見つかります。
そもそも、その頃の作者・作品で初出不明が存在します。
それがかなり、満州等の発行だと判明する事があります。
日本人が本の発行に値するほど多くいて、需要がある場所は他には少ないでしょう。
日本本国に逆輸入や、戦後に持ち帰りしたものは数が少ないでしょう。(2010/12/18)
古書日記『タイトル変更』
本を探す時に一番多いのは、やはり本の「タイトル」でしょう。
ただ、タイトルは色々な事情で変わります。
また翻訳本の場合は、日本訳のタイトルを知らなければ探すのは困難です。
複数の出版社から、同一本の翻訳を出す時は、知名度の高い題名に統一されるか、ばらばらになります。
最近はどうか判りませんが、出版社が再刊を新刊に見せるために題名を変えた時もあるようです。
著者が力があれば、断る事があるようですが断われない事情も多いでしょう。
また作者事情も当然ながらあります。(2010/12/25)