古書日記(2013/05)

古書日記『古書と古本』

古書と古本という呼び名があります。

後者は主に活字文化から離れた人が使用します。

古書には、一部に骨董品やレア品の意味も含む場合がありますが、マニアックな響きもあります。

個人的には、価格が新刊より高価か安価かで、一応の目安としています。

勿論古書価は、本の保存状態で変わるので、テキスト+装丁+保存状態+付属品で変わります。

サイン本や、贈呈本・為書きには個人で判断が変わります。

特に、所有者の名前は有無がかなり影響します。

通常は、落書き扱いに近いが、著名者向け贈呈本だと逆転します。

嫌われるのが蔵書印や落書きですが、それが著名人ならばどうかは判りません。

最近は少なくなった、投げ込み月報や広告にレアなものが混ざっている事があります。

叢書・雑誌の揃いは別扱いになる事があります。

とにかく、保存状態は大きな要素です。(2013/05/09)

古書日記『不明確な発行部数』

古書価は需要と供給で決まる筈です。

需要が圧倒的に多いと、復刊されますから、テキストベースでレアな古書は、需要は多くないでしょう。

しかし、多くはないが存在する状態で、供給も少ない時に高騰の可能性が出来ます。

この辺はなんとなく、市場操作の可能性もありますが、もう骨董の世界ですから理屈は難しい。

何故に供給が少ないのかは、発行部数と保管部数と、市場に流通する部数の全てが絡むでしょう。

残念ながら、この当たりは全て不明確です、発行部数くらい判りそうですが昔は謎です。

出版当時に人気がないと、保管ではなく破棄される事も多いですので、流通が減ります。

また、古書として価値が下がってしまうと、何かのきっかけで突然に流通も減少する事があります。

特に、マニアには保管状態が悪いと良い本が入手出来ると廃棄したり、蔵書印を押して価値を下げる行為もあります。

とにかく、古書価は理屈が不明確な不思議な世界です。(2013/05/19)

古書日記『復刊とレア古書』

古書がレアな理由は、復刊されない事がひとつあります。

簡単に言えば、探求者は存在するが、多くはいない状態です。

その状態は、古書価の高騰理由になりますが、復刊しても数が売れる理由にはなりません。

レア古書マニアの世界とも言えるでしょう。

それでも、出版状況で少ない部数で復刊の可能性はあり、実現もあります。

テキスト派は、ある程度は読みますし、発行部数が少ないので、復刊本が古書として流通する事は少ないです。

それでは、過去のレア本はというと、そもそもそれを相手にしているマーケットが小さいです。

競いあって高騰した訳でないので、多くは別の世界のままです。

読みたいために高価な本を購入した人は?、とは考えなくてもよさそうです。

価格よりも読む目的が大きければ、復刊は冷静に受け止められるでしょう。

微妙なのは、叢書等で読みたいとは考えない本をも購入した人でしょう。(2013/05/29)