古書日記(2013/06)

「復刻版」

復刊・増刷ではなく、復刻版も希にあります。

テキストの復刊ではなく、古い本の出来るだけ発行当時の形での復刊です。

装丁・挿絵・活字そのままの復刊です。

はっきり言って、読みやすいとは言えません。

また度々に復刊されている本の場合は、内容が追記・訂正前になりがちです。

また翻訳作品では、古い現代的でないものと言える事も多いです。

それでも、需要はあるのでしょう。

数は多くないが、かなり見かけます。

レア本になるのですが、マニアックな面が強いので古書では、殆ど見かけません。

ただ、内容に凝ると高価になるので、新古本として販売される事があります。

需要は、本の復刊かテキストの復刊かでしょう。

復刻には、テキスト以外の著作権も絡みます。(2013/06/08)

「古書の奥付は曖昧」

書籍の履歴は、奥付を見ると判ると通常は思っています。

しかし、古書ではそれはかなり怪しいのです。

初版が、奥付上は多数ある事は珍しくありません。

通常ならば、増刷になるものを奥付では、初版と勘違いする内容で記述が多いです。

あるいは、初版がない場合もあります。

いきなり、増刷から始まるので書誌制作者やマニアが探し続けて、見つからない。

結果的にどうも初版はなさそうだと言われているものです。

とにかく、昔の事は判らない事が多いです、たぶん・・・・だろうが多いです。

奥付が正確ならば、古書の世界ももっと単純なのでしょう。

今はというと、100%正しいかは誰も保証出来ません。(2013/06/18)

「レアな同人誌復刊」

古書がレアな理由は、復刊されない事ですが事情が変わる場合があります。

商業出版では、難しい事が多い、ただし例外もありますが・・・。。

いまは、同人誌的な出版が時々行われています。

部数は、千部以下ですがマニア相手では十分でしょう。

価格設定は、バラバラでしょうが少数部でも存在する事に意味があるようです。

後の時代に復刊する場合に、テキストの選択と散逸が防ぎ易いというメリットは生まれます。

初出雑誌がメジャーな時は、リスクは少ないのですが、存在自体がレアな初出は多く存在します。

著作権の問題はありますが、同人誌の時は権利者の許可が得られる事もあるようです。

商業出版の可能性がなければ、権利は意味は実質ないでしょうから。

同人誌は、アマの出版ですが、逆に好きで行うのでマニアがマニアの為に行っているというイメージがあります。

そして、新刊が古書店に出回るのを待っている人には無縁な世界です。(2013/06/28)