古書日記(2016/09)

「古書のネット通販も変化は激しい」

書籍自体=初出やハードカバーや文庫シリーズを探す人も多い。

逆に、テキストを読みたい人もいる。

少数派は、解説や挿絵や装丁・・・・・に注目する。

どれがマニアかは、ややこしいが、テキストなら入手容易本もある。

知名度の高い作者の本でも、細部に注目すると急にレアになる。

意外なほどに難しいのが、増刷を重ねたベストセラーの最終版を見つける事だ。

情報も、通販での表示も区別もないのが普通だ。

古書通販ネット販売は、絶えず変化している。

個別のホームページや、目録メールマガジンは知名度を拡げ難い。

楽天・アマゾンの2大モールへの参加は、利用実績がないので判らない。

古書店ネットは、先細りに見える、掘り出しものが見付かり難い。

オークションのストア登録は、1部門化している。

(2016/09/10)

「海外新訳本の、旧訳古書」

海外本の新訳・改訂訳・完訳が多く出版されている。

旧訳を読んでいる人の反応はバラバラだ。

そこには、旧版で絶版本の古書価を気にする人もいる。

価格でなくとも、レア度が自慢の人もいる。

新訳が出ても、古書のレア度は変わらないがテキスト的には急減する。

それが古書価に影響する事もあるが、普通にある事だ。

問題は、戦前の新青年や博文館出版の本の場合だ。

新訳度が高く、抄訳が完訳されるとテキスト的な差も大きい。

ただしそこまで読んでいるのは相当のマニアだ。

その行動は、普通のファンには判らない。

(2016/09/20)

「ハードカバーの古書と新刊文庫」

ハードカバーから新書次に文庫という公式は、無くなった。

これは小説に多かったが、新書=ノベルスが激減した。

文庫オリジナルは増えたが、ハードカバーから文庫になる本が限られた。

それでも、マニアは文庫化されるハードカバーの予測は高い確率で可能だ。

ただ、新刊ハードカバーを買わない場合は、選択が3つ出来る。

ハードカバーの古書と、文庫新刊と、文庫古書だ。

ある程度のペースで読むと、先の2つの比較が難しい。

古書文庫は忘れたタイミングで読む人には選択肢だ。

同時にテキスト派で、カバーや帯や版数が気になる本の蒐集家にはやや不向きだ。

ハードカバーと文庫が連動したのは短い時期だ。

文庫待ちが可能かどうかは難しくなった。

(2016/09/30)