古書日記(2017/04)

「江戸川乱歩の復刊進む」

江戸川乱歩と谷崎潤一郎の著作権が切れている。

谷崎は全集が作られているが、乱歩はもっぱら文庫の出版が増えている。

乱歩の文庫全集は既に複数存在するし、青空文庫でも多くは読める。

ただマイナーな作品や、多彩な文筆の再編集は余地があるようだ。

いろいるな企画や視点での編集の文庫が、多く出ている。

本の題名では判断しにくいものが多いので最低は目次と解説は読みたい。

乱歩の1年後は、大下宇陀児の著作権が切れた。

もともとは多数の著作の一部しか現在は流通していない。

どれだけ復刊されるのかとういう段階であり、一部に限られるようだ。

TPPの国際批准がされず、著作権の延長は停滞している。

そのために、山本周五郎の著作権も切れそうだ。

流石に人気は高く、文庫で多数流通しているが、乱歩同様に多様な出版を期待したい。

(2017/04/08)

「シャーロックホームズ全集」

コナン・ドイル作の、シャーロックホームズ談は9冊ある。

5冊の短編集と、4冊の長編だ。

その翻訳は多数の翻訳者と出版社から出されていた。

最後の短編集の、「事件簿」だけは翻訳権が独占取得されていたので1訳だけだった。

ドイルの死後60年の1990年に、その権利が消えて、複数の翻訳が出た。

それ以後は、9冊揃った叢書のシャーロックホームズ全集と言える状態になった。

個人的には学校の図書館で読んだ記憶があるが、それは3冊の短編集だ。

ホームズ談は、過去から著名な翻訳者で出されていた。

それが1990年となると、同じ翻訳者でなくなった。

ただし、全9冊共にそれを機会に、同じ翻訳者で改訳されたものが出た。

(2017/04/18)

「英米仏独露以外の作者の翻訳」

日本での海外小説の翻訳は、英米仏独露が圧倒的に多い。

それ以外となると、特定の作家に限られる傾向があった。

紹介されるには、その国の言葉の英訳や独訳がでたからのそれからの翻訳が多い。

時代と共にしれ以外の国・地域の作品が紹介される事が増えた。

その意味は詳しくは判らない、英米仏独露の作品不足なのかそれ以外に優れたものが多いのか・・・。

情報通という人のコラム等では、本国の読書事情とは一致しない指摘もある。

読書側からは素直に紹介されたものが面白いかどうかにかかる。

本来は返品された時にカバーを変えて再出荷する目的だ。

いくら本は読まないと内容は不明といっても、期待値は前例で上下する。

アジアやオセアニア圏もそれに加わる。

アジアでは日本の小説が翻訳されていると伝えられる、だから原作を読むとは判らないが・・。

(2017/04/28)