古書日記(2018/05)

「欧米ミステリの古典」

ミステリのジャンルでは古典と呼ばれる作品がある。

日本的には早くから日本に紹介さてた作品だが、存在だけが伝わっていた作品もある。

翻訳されていない作品は、噂だけが先行しており、原書は入手できても内容は知られていない。

ただ噂だけが過剰に期待し、または貶している。

翻訳がある場合も、実は部分訳だったり意味訳だったり、誤訳っだったりもする。

訳で作品の評判が出来るが、実は翻訳が悪い事は普通人ある。

かくして、古典とは噂が先行する作品だとも言われる。

その中での一部は、継続的に改訳・新訳されている。

新訳も読む人もいるが、旧訳で読んだ作品は再度読まない人もいる。

戦後を中心に、雑誌に翻訳が載った作品で以降はアクションがばい作品は多い。

それは個々の作品の運命を分ける。

海外作品は、翻訳内容と、出版の運が大きく絡む事が避けられない。

(2018/05/03)

「古川薫氏死去」

ネット時代は作家は日本全体に分散して住んでいる。

それ以前は、作家は都会の編集者が訪問可能な地域に住むことも必要と言われた。

今は電子データを、電子メールで送るから顔をあわせる必要性がなければどこでも同じだ。

山口在住であり、その地域の人や事件等をテーマにした古川薫はそれが特徴とも言えた。

時代小説を中心に、地域性を押し出した執筆スタイルは他の作家にも似た面はある。

作家は今は取材して書くことが多いので、現在・過去に住んだ地域を使う事は多い。

同時にその地域の風土やイベントや名物や歴史を色々な形で取りあげる事も多い。

全国的に知名度のある歴史人物も多いが、小説的には少しマイナーな人物が狙い目かも知れない。

古くは大内氏から毛利氏そして幕末の長州へと、歴史に深い地域な事もあるだろう。

読者は住んでいる地域はどうかを思い起こすかもしれない。

(2018/05/13)

「春陽文庫・富士見文庫の時代小説」

時代小説の書き下ろし文庫が人気があるようだ。

人気作家の時代小説は多くの文庫でも現役で復刊されている。

それ以上の時代小説になると、春陽文庫や富士見文庫の絶版に多くある。

ただし古書でも流通量は少ない。

絶版本の末尾の文庫カタログを見て、見た事のない本を読みたくなる事は多い。

古書の流通量は、市場の本の数と購入者の数で変わるが、どちらも不作はある。

古書で初版が見かける時は、出版時に増刷されなかった可能性が高い。

時代小説は時期で人気が変わるので、意外な本が増刷されている事もある。

そして多くの本は探している人は少ない。

古書の世界でも、専門古書店を除いては流通は少ない文庫だ。

(2018/05/23)