古書日記(2019/09)

「加納一朗死去」

作家の加納一朗が死去した。

ミステリーやSF小説やジュニア向け小説で多数の作品を書いた。

私がミステリーを読み始めた頃、1975年頃には既に雑誌に多数発表していた。

その時のジャンルとしては、ミステリ雑誌医・中間小説雑誌だったので広義のミステリだった。

その後にシャーロック・ホームズのパステーシュである「ホック氏の異郷の冒険」を書いた。

ホームズが日本を訪れてそこで事件を解決するという、本格ミステリーだった。

本作は推理作家協会賞を受賞した、ホック氏の登場する続編も書かれたがサスペンスだった。

古書ではコバルト文庫等が見つける事が出来る。

復刊では協会賞受賞作全集に含まれるが、2018年にホック氏シリーズ3作が選集として復刊された。

作品数は多く、全貌は不明だ。

(2019/09/05)

「小泉喜美子の再編集復刊短篇集」

作品数が少ない作者だが復刊比率が高い作者がいる。

小泉喜美子は、現在そのようになった、未復刊作の方が少ない状態だ。

長編は4作が連続して復刊されて、あと僅かだ。

短篇集は薄い本が多いせいなのか、再編集で収録数を増やしての復刊が多い。

内容を見ると未収録の短篇が残っていたようだ。

複数の出版社から複数の編者で、復刊されているが、重複しない編集なのがうれしい。

初出本を保有していても、未読作があるので、復刊も購入してしまう。

ただし未読の内容不明の多数の作品があるようだ、ミステリーかどうかさえも判らない。

全作品と言うことは非常に遠いし、それは特定の作者を追いすぎかもしれない。

(2019/09/16)

「横溝正史の朝顔金太捕物帳」

捕物帳が最近多く復刊されている。

島田一男、笹沢佐保、城昌幸、高木彬光、野村胡堂らのビッグネームが登場している。

横溝正史には人形佐七捕物帳という、代表的なシリーズがある。

しばらくは選集・代表作集として出版されていたが、全集の復刊もアナウンスされている。

横溝のそれ以外の捕物帳は、多数書かれていると言われている。

10年前位から、横溝正史探偵小説選として数巻復刊された中に収録されている。

それでもまだ未復刊の捕物帳があるようだが、今回に朝顔金太捕物帳が復刊された。

復刊本の形態は、オンデマンド印刷によるオンデマンド出版(POD)であり少部数対応可能な方式だ。

1シリーズの作品数は多くはないので、全集の形式になる。

(2019/09/26)