「飛鳥高「飛鳥高探偵小説選1」」
飛鳥高「飛鳥高探偵小説選1」は、2016年に論創社から出版された。
飛鳥高の生前の最後に編まれた作品集で、最終的に6冊刊行された。
A5版の大判のハードカバーで、おおよそ長編2冊分だ。
「飛鳥高探偵小説選1」には、長編「疑惑の夜」と、短編7作を収録している。
加えて、評論・随筆篇として、15作が収録されている。
初期の作品が中心に集められており、いくつかはアンソロジーで複数回採録されている作品だ。
当初は、2冊刊行が予告されていたが、次第に続巻が編まれて最終は6作となった。
6冊で、長編5作と、多数の短編が収録されて、一気に飛鳥作品の入手安さが向上した。
(2025/01/08)
「天藤真「皆殺しパーティ」」
天藤真「皆殺しパーティ」は、1972年にサンケイ新聞社出版局から出版された。
天藤真は1962年デビューで、同年に第一長編「陽気な容疑者たち」が出版された。
長編はその後に、「死の内幕」「鈍い球音」が出版された。
「皆殺しパーティ」は第4長編でソフトカバーで、本文とあとがきがあり、カバーに写真と略歴があり、さらに中島河太郎の紹介文がある。
あとがきで「前略。トリックは大別して作中人物のしかけるものと、作者が読者にしかけるものと二種があり、前者が本格である。この作品は本格であり、あらゆる事件についてデータを提供しているつもるである。後略」としている。
ある死の独裁者・吉川太平の手記から始まり、秘書と、押しかけ秘書女性の3人が、警察とは別に事件の捜査を行なって行く。
天藤は文体や、被害者と犯人を含む登場人物とそれを視る作者の視点から、ユーモア・ミステリーと言われることが多い。
(2025/01/18)
「天藤真「殺しへの招待」」
天藤真「殺しへの招待」は、1973年に産報から「サンポウ・ノベルス」から出版された。
「殺しへの招待」は天藤の第5長編であり、変形のノベルス版で、サンポウ・ノベルス26となっている。
「殺しへの招待」は、本文とあとがきがあり、カバーに写真と略歴があり、さらに植草甚一の紹介文がある。
あとがきで「前略。平気で同居している夫婦という存在ぐらい、ふしぎなものは他にないのですから。中略。題名は作中人物に発せられたものではありますが、実際に招待席におすわりいただくのは、読者ご自身です。後略」としている。
内容は「第一部 殺しへの招待 どうぞ特別席へ。でもそこが舞台かもしれませんよ。」「第二部 探偵役はあなた ホシを突きとめよ。生きていようと、いまいと。」「第三部 再び殺しへの招待 お次の番は? あなたも、どうぞ舞台へ。」だ。
(2025/01/28)
「天藤真「炎の背景」」
天藤真「炎の背景」は、1976年に幻影城から「幻影城ノベルス」の1冊として出版された。
「炎の背景」は天藤の第6長編であり、単行本のフランス装のソフトカバーで、しかもアンカットでペーパーナイフで、閉じしろを切り開きながら読む、ただし切り跡は乱れる。
書店員や読者には、アンカットの」装丁を知らなく、不良として返品が多かったとされた、結果的に短期で普通の装丁に変わったようだ。
「炎の背景」は、本文と鈴木五郎による「プロフィール・天藤真」がある、カバーに写真と作者紹介がある。
若者「おっぺ」と美少女「ピンクル」の二人が、何かの犯罪?陰謀?に巻き込まれて、閉じ込められた家と火災からのがれ、さらに山の中を逃亡する。
冒険・サスペンスな展開を、ユーモアを交えて描く、さらにはその展開の中に伏線を張った、本格味を合わせて持つ。
雑誌「幻影城」は5年程度の雑誌で、復刊が中心だが新人発掘と新作刊行も行った。本作は会下ろしノベルスの1冊目だ。
(2025/02/12)
「天藤真「死角に消えた殺人者」」
天藤真「死角に消えた殺人者」は、1976年にKKベストセラーズから「ベストセラー・ノベルス」の1冊として出版された。
「死角に消えた殺人者」は天藤の第7長編であり、新書版で、「本格知能犯小説」と表紙やカバーに紹介されている。
「死角に消えた殺人者」は、本文とともに、カバーに写真と作者の言葉があり、さらには中島河太郎の紹介文がある。
作者「前略。お互いに、何となくわかったような気で辻褄を合わせて行く--私たちの日常生活の大方は、いわばこうした独断と錯覚のおかしなバランスの上に 成り立っている気がします。まして狂悪な犯罪事件ともなれば、(中略)。お読みになったあと、もう一度、プロローグに目を通して下さればありがたい幸せです。(攻略)」
屏風浦の崖から転落した車から4名の死体が見つかった、だがその捜査は行きつまる。死者の一人の娘が母の死の謎を調べてゆく。
寡作の作者だったが、この時期に長編が増えて知名度が上がり、さらに代表作が集まっている。
(2025/02/27)