古書日記(2025/09)

「土屋隆夫「危険な童話」」

土屋隆夫「危険な童話」は、1961年に桃源社から出版された。

桃源社の「書き下し推理小説全集・第二期」の叢書の1冊でだ。

「危険な童話」は、ソフトカバーで箱入りの本だ。

本体は作品だけを掲載するが、箱の裏側に「作者のことば」がある。

そこでは、「(前略)、私の言いたいことは、全部、この作品の中に述べてあります。つまり、この小説の第一ページから終わりのページまで、すべてが「作者のことば」であります。(後略)」

と、編集部宛の手紙風に書いている。

14章に序章と終章を加えて、それぞれの冒頭に童話が置かれている構成だ。そしてその童話にトリックが隠されている。

(2025/09/03)