悪名:3

7:悪名波止場

朝吉(勝新太郎)・清次(田宮二郎)・お照(藤原礼子)は四国からの船中で清次と名乗る三郎(藤田まこと)のいかさまを暴くが妹のためと謝る三郎に、朝吉は力になる事にした。
三郎と言った薄汚い小屋に、麻薬中毒の三郎の妹・おとし(紺野ユカ)と悦子(滝瑛子)がいた。
波止場で待つ清次を鬼瓦(吉田義夫)達が間違うが朝吉が駆け付けた、三郎が鬼瓦組の金をもっておとしを残して消えた。
朝吉は賭博で三郎の持ち逃げ金を帰そうとするが借金は増え、お照(藤原礼子)を金策に大阪へやり、朝吉・清次は鬼瓦の三ツ鯛運輸で働くことになった。
社長(伊達三郎)は鬼瓦に麻薬の密売におなご舟を利用せよと言い、おとしのヒモ・仙太郎(水原弘)におとしに舟に戻れと言わせた。
徹夜で仕事する朝吉・清次たちだが借金はかえそうもなく、おとしは麻薬運びをおげん(清川虹子)に断り、朝吉・清次はおみつ(弓恵子)・お末(真城千都世)におなご舟に呼び出され、清次はおかね(ミス・ワカサ)の舟に行き、朝吉はおげんらとおとしのおなご舟の連中に迎えられた。
おとしは三郎の金を朝吉に返し、おとしは麻薬運びを拒否し、怒つた鬼瓦は仙太郎におとしを殺させ、鬼瓦は事故に見せかけたが一部始終を悦子は見た。
清次は、託児所保母(谷口和子)から少女マリ(ジニー・マリッチ)をおとしの娘として慰謝料を騙し取った。
悦子はマリを見て、実子と言い怒りその様子から朝吉は事情を疑った、悦子がおとし殺しを事故でないと言ったと仙太郎から聞いた鬼瓦は、仙太郎にマリを罠に悦子を殺害させようとし、仙太郎も狙った。
<以下、隠し字>
お照が金を持って帰り、仙太郎が怪我で戻り朝吉は悦子を鬼瓦から取り戻しにゆき捕らわれ殺されかけた。
海に縛られ投げ入れらえた朝吉と悦子は、おなご舟の連中に助けられた。
仙太郎は朝吉らに全てを話し、鬼瓦一味をおげんは呼び出した。
八尾の朝吉として、朝吉の立つ時がついにやってきた。
朝吉・清次とおなご舟の連中は、鬼瓦一味を・・・・・・。


監督:森一生
脚本:依田義賢
原作:今東光
出演者:勝新太郎・田宮二郎・藤田まこと・滝瑛子・紺野ユカ・藤原礼子・水原弘・伊達三郎・清川虹子・ミス/ワカサ・吉田義夫・ジニー/マリッチ・弓恵子・真城千都世・谷口和子
制作年:1963年


感想: シリーズ第7作で、前作の続編になっている。
朝吉・清次もかなり騙されて、形無しだ。
少しずつ、雰囲気が変わって来た。

8:悪名一番

朝吉(勝新太郎)と清次(田宮二郎)にお照(藤原礼子)の友(今喜多代)が助けを求め、2人が出かけると大黒金融の不良社員が預金を持ち逃げし支払不能になり大阪支社に行くと多数が来ていて、社員の大野平助が1億円を持ち逃げし行方不明で、姉が東京にいると聞き2人はトラックで東京本社に向かった。
運送会社で社長で平助の姉・妙子(雪代敬子)に会うと、四国で名前をかたっていた一郎(芦屋雁之助)と二郎(芦屋小雁)と東京の台場組・親分の平助の叔父が現れ、東京では朝吉の名は無理と言った。
2人は大黒金融の本社に行くと秘書・圭子(江波杏子)が、提訴中で平助はくびにし、社長は会議中と言い、待つ間に靖国神社に行くと清次は何も知らず喧嘩になり別れた。
社長の郡純太郎(安部徹)は会わなく朝吉は秘書・圭子と食事に行くが振り回され、バーから去った朝吉は圭子の後をつけて、社長の郡に会うが正式な委任状を要求され、東京のヤクザは朝吉を馬鹿にするが、工藤(名和宏)の言葉の「川田」に気になり、朝吉は台場組に行き工藤と川田に付いて聞くと新興ヤクザと知った。
一方、清次はおぎん(茶川一郎)と再会し仕事を探しボクシング場に世話になり訪ねてきた大野平助を捕らえ大黒金融の社長に会いに来たと言い、清次も捕らわれた。
運送会社にいる朝吉に、トラック運転手・良太(丸井太郎)が子分にしてくれと言い工藤の手下に襲われ、朝吉が工藤に電話し圭子が代わりに出かけ、手下が後をつけた。
工藤が台場組に来て、大野平助の事で脅したが台場組は聞けないと言った。
圭子が朝吉を訪ね大阪に帰れと言い、2人と出かけ圭子は朝吉が金目当てでないと知るが圭子に工藤の手下が来た。
<以下、隠し字>
清次は平助と圭子を殴り2人を消せと言われ助けようとするが、現れた朝吉は何も聞かず、圭子と平助は逃げたが清次は捕まった。
平助は妙子に告白し朝吉が聞き、朝吉は清次を助けにボクシング場に出かけた。
朝吉と一郎と二郎は工藤に乗り込み、そして・・・・・。


監督:田中徳三
脚本:依田義賢
原作:今東光
出演者:勝新太郎・田宮二郎・江波杏子・藤原礼子・雪代敬子・芦屋雁之助・芦屋小雁・安部徹・名和宏・茶川一郎・今喜多代
制作年:1963年


感想: シリーズ第8作
東京に舞台を移すと、八尾の朝吉は知られていない。
しかし、朝吉の自分流儀はかわらない。

9:悪名太鼓

河内の夏祭りの資金のため、清次(田宮二郎)が朝吉(勝新太郎)に知らせず太鼓を九州の狼王会へ貸したのは出発した直後で、後を追った朝吉がトラックの上で清次もめたが太鼓は九州へ運ばれ、納得しない朝吉はお徳(若松和子)に届いた「セイジコロサレタ」の電報で九州に向かった。
花輪に囲まれた清次の告別式で、一郎(芦屋雁之助)と二郎(芦屋小雁)に会うが、祭壇の写真は清次とは別人で、朝吉の名前を聞いて姿を消した喪服の女がいた。
朝吉は「狼王会菊沢」に会いに行くが、清次も太鼓の事もとぼけた。
死んだ清次の女房・宏子(朝丘雪路)から子分は狼王会に移り、朝吉は宏子の夫は密入国人で菊沢(見明凡太朗)から清次の戸籍を買い、香港ルートの密輸に誘われ断り殺されたと聞かされた。
その頃清次は戸籍を失ったと知り、騙されて宏子の家に行き朝吉と会った。
宏子に紅杏子(浜田ゆう子)から宏子の息子で養護施設にいるタカシを、誘拐したと電話があり朝吉が行き、船の持ち主・圭介(田端義夫)に連れてもらった。
朝吉は杏子と会い、狼王会と別の団体との継ぎで組む事を誘うが乗らなく、子供を連れて帰り、そこにお徳が清次に会いに九州に来た。
清次は狼王会にいて、偵察にきた朝吉を殺すように拳銃を渡され、太鼓の胴に五億円の密輸品をつめ関西ルートに流すと聞かされた。
<以下、隠し字>
杏子から朝吉は事情を聞き、仲間になれと迫られた。
朝吉は一郎と二郎から、清次の戸籍を売ったのが杏子と聞き、そこに清次が現れて堤防での決闘を申し込み、太鼓を使う密輸を話し、殺したとみせかけて朝吉を海に逃がした。
清次の裏切りはばれたが朝吉の110番で警察が来て、狼王会は逃げた。
杏子の家に行った朝吉は、李徳忠(嵐三右衛門)が杏子を殺すのに合い、警察でお徳が逢いに来て電報を見せ、清次は一人で狼王会を相手にすると言った。
狼王会は清次を釈放させ命を狙うが逃げられ、取引を船に変え、それをしった朝吉と清次は船に向かい、香港のボスと菊沢の宴会の席にかけつけ五億円の麻薬海におち、悪党は逮捕された。


監督:森一生
脚本:藤本義一
原作:今東光
出演者:勝新太郎・田宮二郎・朝丘雪路・若松和子・浜田ゆう子・芦屋雁之助・田端義夫・嵐三右衛門・見明凡太朗
制作年:1964年


感想: シリーズ第9作。
いつもながらだが、密輸・戸籍売買とかなりヤクザの商売が変わった。
警察がかなり関わるのも、変わった。
朝吉と清次が仲違いで、別行動もやや変わった。

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