新・座頭市2:2

11:1978.3.20:子別れ街道

座頭市(勝新太郎)は宿で子・三吉(清水康晴)から手紙と自分を印旛沼に持って行って欲しいと頼まれ、女中が読み父・佐吉(和崎俊哉)はお品(范文雀)とおり佐吉は太助の身内と言った。
銀太(高岡健二)らが佐吉を斬ると市が来て追い払い、佐吉が市に三吉の事を頼み死に、市は三吉に約束と言われ、下館の太助の女だとお品が身の上を話し佐吉が親切で逃げたと言い、銀太らはお品の処分と親分の事を話した。
銀太らはお品と市を探し印旛沼に向かい、お品と市と三吉は空き家に泊まり雨で閉じ込められ、市は先に発つと言うとお品の具合が悪く市が揉み治療し印旛沼に供すると言った。下館の太助(浜田寅彦)が手下を叱り、お品と市と三吉は印旛沼の七衛門(今福正雄)を訪ね手紙を渡すが避けようとし、お品と三吉が佐吉の事を話すと三吉の母・お喜代と村を出たと言い、三吉が七衛門を呼びかけた。
お品と市は三吉に1人で七衛門に会わし三吉は佐吉の死に際を話し、お品は銀太に見つかり本心を聞きたいと言われ嫌われたと思ったと答え、男とにげるのが復讐で逃げてくれれば良かったと言うと、市が来て助けた。
銀太に太助らが来てお品を呼び家に火を付け、お品は太助に好きな様にしろと言うと太助は銀太を殺したが三吉と七衛門が仇と言い、市が太助一味を斬り殺し去った。


脚本:新藤兼人
監督:太田昭和

12:1978.3.27:雨あがり

雨降りにお照(渡辺みえ)と六文字屋親爺(花沢徳衛)の店に、宇吉(三上真一郎)がお時(いしだあゆみ)を連れて来て、番頭(高品格)は心配し周囲に知らせ、ヤクザが袈佐治を待つと、座頭市(勝新太郎)が宿場に来ると店が閉まりお照に川奈屋のお時に用事と言うと連れ、市が5年前の挨拶するがお時は昔は忘れたと1両を渡し遠ざけた。
お時は包丁を盗み過去を思い浮かべ、十手持ち(中井啓輔)が逃げ出すのを宿場が止めるが無視し、市がお時に戻るが足抜き女郎が川奈屋の女将になったと言うと袈佐治というほこりが残ると答え、宿場衆に自分だけの事と言った。
お時は市に袈佐治より市との縁を切りたいと言い、六文字屋は市に宿場の難儀と言うがお時は市に死んだ亭主は仏の様で袈佐治を訴え捕らえさせたが島から帰ると話し、袈佐治(夏八木勲)が帰り宇吉が庇うが刺し殺され、ヤクザらが袈佐治を迎え、お時は六文字屋から頼まれ店を出て死んだ宇吉を見て袈佐治に宿場者に手を出すなと頼んだ。
袈佐治はお時を殺すと抱き、お時は刺せず連れると、市が縁切り代を求めヤクザを斬り捨て、袈佐治が吹き矢を撃つが市が斬り殺し、1両をお時に返し去った。


脚本:星川清司
監督:太田昭和

13:1978.4.10:忠治を売った女

お牧(二宮さよ子)が雪中を歩き座頭市(勝新太郎)が後を歩き、店で話し探されていると聞き別れ、忠治の身内・庄八(岸田森)が外で待ち2人は渡世人から襲われると市が助け、渡世人が庄八に約束が違うと言った。
お牧は市に庄八が女房を取られ忠治を売ったと言い、お牧が首を国定村に届けて欲しいと頼むと庄八は逃げ、お牧は勘三親分一家らに捕らえられ、市は庄八から自業自得でお牧は女房だったが忠治の妾になり病状の忠次を売った言った。
勘三(名和宏)はお牧を看板と店に晒し、手下が勘三に誘いが多いと言うともっと増えると庄八と手下に言い、庄八が市にお牧を勘三に売り飛ばしたがお牧に笑われ、男として扱われたいと言うと、市は命を賭けろと答えた。
勘三はお牧を床の相手にすると簪で眼を刺され、庄八はお牧と逃げるが手下に囲まれ、庄八のみ捕らえられ、市がお牧を助け勘三一家に乗り込み庄八を助け出しお牧に連れた。
勘三が一家を連れて市らを狙い、お牧は市に忠治に惚れていて獄門首に笑え無く後悔を言い迷惑かけたと謝り、市らは吹雪の中を逃れると庄八が迎え撃ち斬られ、市が勘三一家を斬り殺し、お牧は庄八を看取った。


脚本:佐藤繁子
監督:黒田義之

14:1978.4.17:夢に追われて阿波踊り

座頭市(勝新太郎)は船で子・新吉(青柳武志)を匿い、壺振り・お源(江波杏子)と駒吉(勝村淳)と乗り合わせ、新吉が祖父・徳島屋へ父・卯の吉の位牌を持って行くと聞いた。
徳島屋(浜村純)は回船問屋(小松方正)に藍玉作りは1人でやると断り、新吉が両親が死んだと父の位牌を見せるが追い返し、お篠(吉沢京子)が見て、後で徳島屋は番頭・文治に新吉を追わせた。
市は寺に参り、お源と駒吉が市を狙うが見破られ回船問屋に草鞋を脱ぎ夫の仇の手助けを言い、市は按摩で回船問屋に行き新吉と会い位牌を届ける事を頼まれ、お源と駒吉が市が仇と回船問屋に話し、市はお篠に位牌と手紙を渡すと待って欲しいと頼まれた。
お篠は市に、卯の吉の妻だが卯の吉がお絹と逃げ、待ったが帰って来なく新吉が帰り育てたいと言い、駒吉がお源に言い寄り賭場でいかさまで片腕を斬られたのは仕方ないと言うとお源は助けは借りないと言った。
回船問屋は徳島屋との取引の為に新吉を狙い、市にお源と駒吉が来て仇と言い、新吉が回船問屋に攫われ、お篠は徳島屋に新吉の引取を頼むと女中(武知杜代子)が新吉が居ないと告げ、回船問屋が新吉を人質に藍玉取引を求めると市が来て追い返し、徳島屋は新吉に一緒に暮らしたいと言った。
阿波踊りを市と新吉が楽しむと、お源も狙うが駒吉が止めても聞かずお源は市を狙うがかわされ、回船問屋一味が狙うと市が斬り殺し去った。


脚本:田口耕三・安田公義・岩元南
監督:小林正雄

15:1978.4.24:女の鈴が哭いた

座頭市(勝新太郎)は盲目の出刀投げ師・菊次(高橋長英)と妻・おりん(佐藤オリエ)の大道芸人夫婦に会い、薬売りに化けた岡っ引き(蟹江敬三)が市を監視した。
市は宿が一緒になり、菊次を按摩しおりんが付けた鈴を聞き押しかけ女房と知り、翌朝に菊次に岡っ引きがおりんを悪く言い、菊次はおりんと市が話すのを聞き疑いを持ち、岡っ引きは菊次に自分の女房が間男するのを見たと話し嘘でおりんと市を疑わせ、菊次は宿でおりんと居た市を帰し、仲を疑いおりんの言葉を信じなかった。
市はおりんに菊次が幸せ過ぎて判らないと言い、菊次が出刀投げで市を狙い、赤牛の八衛門(汐路章)に岡っ引きが賭場を大目に見ると言い市を殺すと持ち掛けると、市が賭場に来て配下(山本一郎)に偽小判で出刀投げ夫婦の仲裁を頼むが岡っ引きが殺した。
おりんは鈴を残し菊次から離れ、市に助けを求め裏で細工をしている男がいると知り、菊次が市とおりんを出刀投げで襲うと、赤牛一味と岡っ引きが襲い市が赤牛一味を斬り殺し、岡っ引きに菊次に嘘を言ったと話させ夫婦に謝らせ斬り掛かると斬り殺し、菊次はおりんに謝った。


脚本:山田隆之
監督:井上昭

16:1978.5.1:裸の泣き虫役人

座頭市(勝新太郎)は嫁入り行列に会い、村賭博でヤクザを懲らしめ村人を戒め、勘定方代官・山田(坂上二郎)が木賃宿に泊まった。
市が按摩をする宿に賊が入り捕らえ、主人が山田を呼び盗賊・三郎太一味に連れ、市が木賃宿に戻ると同宿の山田が来て酒を飲ませ強くなりたいと羨ましがり、我孫子の飲み屋松乃屋・お雪との祝言を話し連絡を頼み、子が居ると言った。
ヤクザの一家が弥吉に代官(菅貫太郎)の命で年貢取り立て娘を売らせ、ヤクザが娘を連れると市とすれ違い、山田が代官に報告し調べた不正書を渡し、公事方手代頭に任命され座頭市を捕らえろと言われた。
山田は一行と我孫子に向かい、市は松乃屋でお雪(吉田日出子)と子(南裕輔)に会い山田の伝言を伝え、夜に山田がお雪を訪ね市が来て子が懐いたと言われ、山田は市と会い出世したと言われ座頭市かと聞き我孫子を発って欲しいと頼んだ。
市と山田は酒を飲み、山田は中途半端な嘘を積み重ねたと言いお雪と盃を分けて飲み、夜が更けて代官とヤクザ一味が押しかけ、山田は座頭市は居ないと金を返し役人を辞めると代官を非難し、市が代官の服装で現れ一味を斬り代官を斬り殺し去った。


脚本:東條正年・勝新太郎
監督:井上昭

17:1978.5.8:霜夜の女郎花

お初(幸真喜子)を権二郎(梅津栄)が追い、地蔵に謝り姉を助けてと頼むお初に座頭市(勝新太郎)が会い、お稲(音無美紀子)に会いにヤクザ・藤兵衛(江幡高志)が来て、十手持ち・弥造(清水紘治)が市に按摩をやらせ取り仕切ると藤兵衛に連れた。
弥造は藤兵衛からお稲に客が付いたと聞き会うとお稲は妹と言い、似ていて湯治場行きを勧め妹は儲けになると考え、弥造は市の上前を取り、お稲はお初に金の出所を聞き田を売った金と答えた。
お稲は弥造にお初を頼むが答えず、権二郎がお初に泥棒と迫ると弥造が止め任せろと言い、市は藤兵衛夫婦と博打で儲け、お稲がお初を捜し身投げしようとするが市が止め介抱し、お初は弥造に抱かれた。
お稲は市に身の上と身投げした女郎を話しお初の幸せを願い、お初は市に姉妹が湯治場に行けると言い、お初は弥造から藤兵衛の借金で身売りが必要と言われ、貸し元(小山源喜)が弥造に来て、お初を買い後で金を盗んだと弥造に告げた。
市がお初に強くなれと言い、貸し元は弥造から市を聞くが弥造は座頭市と思えないと言い、貸し元が市を試すと貸し元一味と弥造を斬り殺し、藤兵衛からお稲の証文を取り戻し、姉妹を見送った。


脚本:松尾昭・中村努
監督:太田昭和

18:1978.5.15:こやし道

座頭市(勝新太郎)は茶店で座頭・徳之助(藤岡琢也)と女衒・清吉(和崎俊哉)の会話を聞き、市は徳之助に按摩に呼ばれ市なら狩矢で若衆を斬り人間違いされたと文句を言うと間違われるのは勝手と答えた。
市は橋を渡り壊れていて娘(片橋久美子)に助けられ案内され野焼きで悪い虫を焼くと言われ、徳之助は狩矢の追っ手に市を見かけたと告げ清吉と寺に着き、市は和尚(殿山泰司)を按摩してはりを言い、妻(菅井きん)に清吉が徳之助と市は拙いと言った。
清吉が和尚に徳之助が金を持っていると言い、清吉が妻に娘を求め、市が役人に刺青者と間違われ市は徳之助だと考え、喜代婆さん(田中筆子)が娘を連れて来て清吉が15両で受け取り高い値が付くと言うと徳之助が茶碗を変え清吉が毒で苦しみ含み針で殺した。
喜代婆さんが金を持って娘を残し帰り、市は含み針で殺された死骸と会い、和尚と徳之助が清吉の死体を埋め手を組むと話し、徳之助が和尚と妻を殺し、床下から金を探すが無く騙されたと言うと、市が来て徳之助の含み針を避けて刺して目明きと言った。
市は娘に徳之助から取った金を渡し、外で待ち伏せた狩矢一味を斬り殺し、付いて行くと言うと市は行く先は自分で探せと言った。


脚本:犬塚稔
監督:太田昭和

19:1978.5.22(e):めの字の置きみやげ

座頭市(勝新太郎)は馬子・三太の馬に只で誘われ乗り、村の子らが野良犬と呼び喧嘩になり、市は宿場で子らに三太の事を聞かれお春(友加代子)に連れられ、お春は代官所へ三太を迎えに行き謝った。
若者(渡辺篤史)がお春に来て、市はお春から16歳で身の上と皆が孤児と聞き、市は子らと遊び楽しみおにぎりを食べ、お春から習字を習い、お春は子らにも字を教えた。
女の子が熱を出し寝込み、お春は金儲けに街道で体を売り、市は宿場に按摩に行きヤクザが女郎に金を払わず追い返し市も按摩代を貰えず、市は子らとお春と別れた。
お春は家に逃げ戻ると、ヤクザが来て次は俺だと言い、親分(原口剛)はお春を兄貴分に売ると言い、聞いた若者が止めるが殴り倒され、そばにいた市はヤクザの後を追い、ヤクザと親分がお春を連れ出した。
市がヤクザらに来てお春に子らに目をつぶらせ、ヤクザらを斬り殺し、去るが子らが追い、若者がお春に体を売っていたかと聞くと本当と答えるとお春を抱き、子らが戻り2人を見た、子らは市の習字「め」を飾った。


脚本:松尾昭・勝新太郎
監督:小林正雄

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