新・座頭市3:1

1:1979.4.16:今日も行くひとり旅

座頭市(勝新太郎)は雨宿りして賭場のヤクザの喧嘩を見て佐吉(村松克己)を助けると家に誘うといかさま賽は使うなと言い賽振りの腕を見せたが、騙し討ちして斬られた。
清次(江藤潤)とお仙(浅丘ルリ子)が死体を引取り、親分・権太(菅貫太郎)が待っていたと言い、これから自分を頼りにせよと言い、お仙は清次に亭主・佐吉が死んだから座頭市を斬れば妻になると言った。
お仙は市に隙を見つけて殺すと言い、市はお仙と同じ宿に泊まり酒を飲みお仙が身の上話をし、市が眠ると刺し殺そうとするが失敗し、お仙と清次は浪人(山本昌平)らに人殺しを頼み、ヤクザらと浪人らが市を狙うが、浪人が1人斬られると皆逃げた。
お仙と清次が揉めていると市が来て飲もうと言い、お仙は家に誘い舟に乗ったが雨が降り、家に着くが市が高熱を出し、権太の手下がお仙と清次に権太の言うとおりにせよというとお仙と清次は家に火を付ける決心で、市に本当の事を言った。
権太一味が来て暴れると、市が全部斬り殺した。


脚本:新藤兼人
監督:太田昭和

2:1979.4.23:冬の花火

座頭市(勝新太郎)は花火師・徳蔵(財津一郎)が仕掛けた所に通りかかるが不発だったが、火が飛んで草が火事になり、徳蔵は風下の草を切り払った。
徳蔵は工夫中と家に連れ、娘・久美(中村七枝子)と会い世話になるが困窮を知り、久美は遅くまで内職をし、市は手伝い、徳蔵と市が仕事に行き久美は耳が悪いと言った。
ヤクザが座頭市を見つけ、徳蔵はヤクザに駕篭善(井上昭文)の縄張りと言われ、駕篭善は駕篭善殺しに自分も噛むと言った。
徳蔵と久美が金を貯めて色花火を作ろうとすると市は手伝い赤を増やして欲しいと言い、徳蔵は失敗し落ち込み、徳蔵は駕篭善に車屋の仕事を邪魔され、久美と市は心で見て聞くと言って遊び励ました。
徳蔵は花火を止めようとするが久美が励まし耳がなおり、市は車屋の仕事をしヤクザが襲うが斬り返し、ヤクザが徳蔵に弟子入りし火薬で市を狙い、徳蔵を脅かし小屋に仕掛けをし久美を人質に取るが久美は市を傍らに逃し、花火は成功し、市はヤクザと駕篭善一味を迎え討ち殺した。


脚本:犬塚稔・奥村利夫
監督:国原俊明

3:1979.5.7:市の耳に子守唄

お珠(大信田礼子)は座頭市(勝新太郎)と会い連れ合いに誘われるが断り、市は身重と判り間もなく生まれると聞き道連れにした。
お珠を狙う男らを市が斬り、亭主が狙うと聞き、役人から市は男と女の押し込み強盗を聞くが、お珠は仲間に狙われていて、亭主・名八(大林丈史)らが来て手下を斬られ金を取って逃げた。
市とお珠は宿に泊まり、顔を見せたいというと市は腹を触り男だと言い、市が産婆(菅井きん)を見つけて来て行くと、渡世人らが襲うが追い払い、市は金を稼ぎせいのつくものを食べさせた。
市が按摩に誘われ、役人が襲い捕らえ牢にいれると、名主・宇吉(岸田森)が市に恩義を言い、市が宇吉に子が産まれると言うと牢番に死んだと杖を頼み運び出させた。
市がお珠に戻ると子が産まれたが、産婆がお珠は死んだと言い、子を育てると言い、名八が来ると市は様が無くなったと斬った。


脚本:和久田正明・奥村利夫
監督:森一生

4:1979.5.14:あした斬る

娘・ひろ(飯島洋美)が首つりするが上手く行かなく座頭市(勝新太郎)が出会い手伝わされたが助け女・おきみ(桂木梨江)が見て、渡世人に鬼川一家がだらしないと兄貴に言うと慌てるなと言われ、吾九郎(郷ひろみ)は追っ手に藩主に何故逆らうかと言われ生き様を変えないと答え斬り合った。
吾九郎が市に追われているかと聞き、市を襲い失敗した親分は手下を怒り仙三(本田博太郎)は連絡したい者を言い、吾九郎が市とひろを訪ね会って良かったと言い帰り、おきみは仙三について行くと言った。
源次が仙三と吾九郎に人を斬って欲しいと頼み、市だと知り会い金を渡し仙三らにあした斬ると言い、翌日に斬った芝居をし、源次に斬って跡目を継ぐと言い市に会い、みた仙三はひろを攫い、親分に伝えた。
おきみはひろの人形で市を連れ、一家がひろを質に吾九郎を斬れと言い、吾九郎は市と立ち合い相討ちになり2人倒れると一家が様子を見に近づき、吾九郎と市に斬られた。


脚本:中岡京平
監督:勝新太郎

5:1979.5.21:ふたおもて蝶の道行

座頭市(勝新太郎)は刺客に襲われ斬り殺し、お喜多(松尾嘉代)が見て、人足・丹之助(川谷拓三)が川に飛び込み逃げて市と会い生まれを話し過ごした。
丹之助は大道芸をするとお喜多と会い、市と祠に雨宿りしお喜多と一緒になり行き先を聞いて同行を勧めた。
3人をヤクザ(峰岸徹)が見てお喜多が消え、丹之助が市に噂するとお喜多が宿に来て追われていると言い身の上を話し、丹之助がお喜多の部屋に夜這いし、翌朝にお喜多が先に発った。
女の死体が見つかり役人が調べ、丹之助が財布を掏り市に謝り見捨てるなと言い、次の宿でお喜多と会い明日に着くので家に寄れと言った。
お喜多は家で男に会い過ごすと、ヤクザが久しぶりと来て男を追い出しお喜多を連れ出すと、丹之助が来て文句を付けるとヤクザはお喜多が夫殺しを頼み断ると別の男に頼んだと言い、市が来ると金の為と言い丹之助を斬り殺し、市はヤクザと一味を斬り殺した。


脚本:星川清司
監督:黒木和雄

6:1979.5.28:糸ぐるま

お米(倍賞美津子)が野犬を見て、爺さんを訪ね、女衒が幼い娘を買い、僧侶集団が百姓を襲い商人(高原駿雄)と取引し、男(緒形拳)が商人を殺し座頭市(勝新太郎)が見て僧仲間を斬ると逃げ、僧らが渡世人姿で茶店に行くと市がいて先に行き、男が追うと足を斬り落とされ、仲間は去った。
季節が変わり年が過ぎ、市が宿場に行くと誘い入れられ、お米が酒を持って来て市と気づき何年も前と言い、お米は子を連れ片足の亭主に珍しい人に会ったと言いお文(衣麻遼子)に子を返し、市が訪ねて来て足を洗ったと言い、亭主は考えを変えたと話した。
客(市川好郎)がお文に文句を言い亭主と店主(北見治一)を追い出し、市はお米に亭主の事を聞き、間の話しをした。
亭主がお米に草鞋を履くと言うと飽きたらどこへでも行けば良いと答え、役人(秋山勝俊)が亭主を訪ね賞金首と襲い、お米は茫然と見送り、市は店主から金を取り返し、役人と結託したヤクザを皆斬り殺し、亭主を助け役人を罪人駕篭に入れた。
お米は助けられた亭主が帰ったのを見つけ抱き合った。


脚本:勝新太郎・山田隆之
監督:勝新太郎

7:1979.6.11:ゆびきりげんまん

座頭市(勝新太郎)は襲われ刺した男に子・お福(小谷真喜子)を、死んだ妻・お昌の里・宮越の家・巴屋に連れて欲しいと頼まれ、巴屋の夫婦にお昌の位牌を見せ亭主が死にお福は孫だと言い、市はお福と10年後の再会をゆびきり約束した。
市は茶店でおりん(大谷直子)に会い、おりんは旅籠・一文字屋の親分・弥八郎(清水紘治)に働きに行き、市は旅籠の楓の間でおりんに名を代筆して貰い、お福を聞くが判らないと答え、親分は手下(松山照夫)に市を賭場に連れろと指示し、市はおりんに旅籠が昔は巴屋で今は一文字屋で巴屋夫婦は押し込みに殺されたと聞いた。
賭場で市はいかさまを見破り去り、手下はおりんと居る弥八郎に半助が殺されたと告げ、おりんは3人組客に勝手に殺すなと言い、手下がそれ聞き弥八郎に告げ、おりんは市からお福を訪ねて来たと言われた。
おりんは仇より自分の幸せを望むが、弥八郎が襲い、おりんは3人組にばれたと言うと弥八郎らが3人を殺し、寝たふりの市を弥八郎らが襲うが居合いで斬り殺され、現場を見たおりんは市を追い10年前の約束を思い出した。


脚本:佐藤繁子・中村努
監督:国原俊明

8:1979.6.18:大当たり、めの一番

掏摸の子らが座頭市(勝新太郎)に見つかり諫められ、商人・平助(草野大悟)が50両の財布を探し市が落ちていたと返すと籤を買い市に礼と渡し、聞いた親分(深江章喜)らが手下と平助を誘った。
宿の夫婦(北見治一)(三笠敬子)と客・女絵師(横山リエ)に、易者が亭主に女難の相というと市が来た、平助が親分らに遊郭に連れられると、市はお豊(波乃久里子)に按摩に呼ばれ最中にお豊は親分に呼ばれ平助の相手になり、平助は朝にお豊との祝言の夢を見たと親分に言うと150両の借金があると博打に誘い、お豊は市に身の上を話し、平助は博打に誘われお豊から田舎に帰れと言われたが博打を続けた。
宿の妻が籤が当たったと喜ぶが「めの一番」でなく「ぬ」で、平助は博打で金を取られ追い出され、市が平助に声を掛け宿に連れ籤が当たったと告げるとお豊の事を話し、市は女絵師に当たり籤の写し作成を頼んだ。
平助は市を親分に連れ籤に当たったと言い遊び博打に親分を誘い勝ち、籤を燃やし金をばらまき去り、平助は市にやり直すと言い再会を約束し別れ、市は親分らを斬り殺し、お豊が籤を持ち約束の場所の平助に現れ妻にしてくれと言い、女絵師に市は籤を持ち去る匂いがしなかったと言った。


脚本:安本莞二・奥村利夫
監督:国原俊明

9:1979.6.25:雨の船宿

雨の日に座頭市(勝新太郎)は船宿の男・卯三郎(山本圭)に行き、多くの人が川止めで宿に居て、亭主・権助(桑山正一)は5日も降り通しと言い、飯炊き女(根岸とし江)が釜を焚き亭主に買い出しがいると言い、飯炊き女は二階の親分(藤岡重慶)らに食事を出すと権助と与三郎に文句を言い、市が止めた。
三造(須賀不二男)が船宿に来て、市と相部屋になり十手を返しに行き1人だけにがし追っていると言い、親分が遊女(岡本麗)と飲み市を狙い、与三郎が出かけると三造が待ち御用納めを告げられ逃げるかと聞かれた。
三造は市と話し、与三郎は飯炊き女と話し、夜に武士が3人来て与三郎に船を出せと言うが断り、市と三造の部屋に泊め、飯炊き女に卯三郎は三造から追われる訳を話し、坊主が金を持って逃げ、子が病で母が助けを求め、市が卯三郎に船を頼むが三造は反対した。
三造は卯三郎と向こう岸で待つ約束をするが、武士が乗せろと要求し市が斬り殺し、卯三郎が母子を船で運んだ、雨が上がり皆が川を渡り市と三造は待っていた卯三郎に会い、三造は花道は無かったと言うと市は有ったと答え、市は襲う親分らを斬り殺した。


脚本:中村努
監督:森一生

10:1979.7.2:市の茶碗

座頭市(勝新太郎)は隠居を揉んでいると僧と村人が茶碗を見せ、隠居が10両払い村人は焼師の妻・お近(いしだあゆみ)に5両を渡し、市が茶碗を褒めると目利きと言われ、お近と弟子・梅造が茶碗を売った事を話し、市が窯場に行き焼師・夢七(江原真二郎)に拾った茶碗を見せるが相手されず、帰ったお近に習いたいと言い、夢七が茶碗を売ったとお近を責め、お近は市から茶碗が10両と聞いた。
お近が市に祖夫が作っていたと市に作り方を教え、梅造が邪魔をしたが、夢七が追いだし心で作ったと聞き、自分も一心に作り始め、お近が市に夢七との出会いを話し、夢七が同じ物を作るのが嫌になったと言い、役人と武家が来ると市が邪魔しない様に言い斬り殺し、夢七が完成させ新しい夢七茶碗だと言い、梅造と市が窯入れし夢七が火加減が大切で色を見るしか無いと言い、お近が市に何故人が来たのが判ったのか聞いた。
市は夢七に火色を聞きながら音を聞き、市は火を音で見ると言い2人で焼き終え取り出し、夢七は自分の焼き物を人に渡せる物と市に渡し、梅造が武士が来たと言い市が夢七とお近を逃がし、襲われると斬り殺した。
市が隠居に無銘と茶碗を見せると100両で譲って欲しいと言い市の茶碗を返し、お近が土佐に帰ると夢七に言うと梅造が市に預かった100両を持って来た。


脚本:二州基夫・奥村利夫
監督:太田昭和

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