悪名:5

13:悪名一代

清次(田宮二郎)が刃物で傷害を起こし去り1年後、ふらりと汽車に乗った朝吉(勝新太郎)は仲居・お澄(森光子)に初恋の男と間違われ、勧められ山陰の温泉に行った。
そこの離れにアメリカから帰る伯母から三億円を相続する蔦江(浜田ゆう子)が捕らわれており、見張りは女高校生・環(勝山まゆみ)だった。
翌朝に環の父・沖縄の源八(上田吉二郎)が来て朝吉に会い、三億円に目をつけた二代目シルクハット(長門勇)が蔦江を無理に妾にしたので助け出したと言ったが、朝吉は宿を出た一行を追い、蔦江を奪いトラックで逃げた。
蔦江に頼りにされた朝吉は出雲の二代目シルクハットの家へゆくが、そこに清次がシルクハットの妹・お美津(坪内ミキ子)を女房にしていた。
朝吉は蔦江と惚れたとシルクハットに言い、シルクハットに勧められて居候になるが清次は朝吉の事でシルクハットの子分達と喧嘩になった。
源八は三億を山分けで新興やくざ・お十夜(小池朝雄)一家に話を持ち込むが、お十夜に牛耳られた。
やがて、蔦江の伯母・お菊(本間文子)が帰ってきて源八はお十夜にも内緒で列車の中でお菊を抱き込もうと前の駅で降りようと勧めたが駅にはお十夜一家が居た。
到着した駅に乗っていなかったので、シルクハット一家は探し始めたが、偶然に乗っていたお澄から前の駅で降りたと聞いた朝吉は向かった。
<以下、隠し字>
源八はお十夜に半殺しにされて環は朝吉に事情を話し、朝吉はお十夜一家に乗り込むが既に、蔦江がいるシルクハットとお菊を泊めているお十夜一家が対立していた。
清次がお十夜一家に話に行くが、騙されて家に隠していた蔦江を奪われお美津が殺され、シルクハットと清次はお十夜一家に乗り込み、ドスで暴れたが刺された。
駆けつけた朝吉はお十夜を倒し、お菊と蔦江を助けた。


監督:安田公義
脚本:依田義賢
原作:今東光
出演者:勝新太郎・田宮二郎・森光子・長門勇・坪内ミキ子・浜田ゆう子・勝山まゆみ・上田吉二郎・小池朝雄・本間文子
制作年:1967年


感想: シリーズ第13作。
3すくみの財産狙いのヤクザの争いに朝吉が巻き込まれた。
清次と再会し、その妻と出会うが悲劇に発展する。
コメディタッチはいつもの通りだが、かなり生臭くなっている。

14:悪名十八番

過剰防衛の罪で捕らわれた村上朝吉(勝新太郎)が、兄・村上辰吉(金田龍之介)が訪ねた。
バーで土地の悪徳ボス・中沢政兵衛(西村晃)は相撲力士・荒雲(松枝錦治)に反対運動をしている辰吉を痛めると話す。
辰吉は執行猶予つきながら出所した朝吉は、迎えに来た事務員・鈴子(大楠道代)から辰吉が襲われて怪我をさせられたと聞いた。
辰吉は市会議員選挙に立候補を決め、朝吉は会社の従業員に挨拶し、相撲大会が開かれて、中沢は荒雲を入れたが朝吉が参加して破ったが、中沢は増造(守田学)に朝吉が喧嘩するように言った。
鈴子に慕われた朝吉は、鈴子と歩いていると中沢組の者に襲われ、罠で殺人犯に仕立て上げられ、鈴子は中沢に攫われ大阪に連れられた。
太田刑事(塩崎純男)は辰吉に朝吉の出頭を命じたが、朝吉は佐太郎(藤田まこと)に会い、廓の売れっ子・お染(森光子)に気に入られ店に行った、そこで新聞で人殺しになっていると知り電話で芳太郎(伊達三郎)から鈴子がいないと聞いた。
新聞で朝吉に逢いに来た清次(田宮二郎)が駆けつけ、朝吉は佐太郎と変装して中沢組から逃げ、鈴子を探しに大阪へ来た二人は木村捨三(南都雄二)の店でおしん(京唄子)に荒雲の居場所を聞き、里やぐらの稲妻(芦屋小雁)を訪ね鈴子を荒雲から救い出した。
<以下、隠し字>
真犯人を知る鈴子と荒雲を連れて兄の家に戻った朝吉は無罪になるが、中沢はお染を脅し呼び出させ電話にでた辰吉を事故死を狙った。
中沢は辰吉に選挙を止める事を要求して断られると、辰吉を自動車事故に見せかけ殺そうとしたが、朝吉と清次が駆けつけ助けて、暴れ回った。
辰吉は、朝吉に旅に出るよう勧め、・・・・・・。


監督:森一生
脚本:依田義賢
原作:今東光
出演者:勝新太郎・田宮二郎・大楠道代・塩崎純男・西村晃・藤田まこと・金田龍之介・守田学・森光子・伊達三郎・南都雄二・京唄子・松枝錦治・芦屋小雁
制作年:1968年


感想: シリーズ第14作。
拳銃や刃物が増えると、腕力の朝吉の活躍がぎこちなくなった。
時代の変化は取り入れるのは難しい。

15:悪名一番勝負

銀三(芦屋小雁)がヤクザに絡まれたのを助けた朝吉(勝新太郎)は、おりん(江波杏子)から呼ばれ、店がつぶれ3百円が必要と頼まれるが足りず殴らせ稼いで渡した。
3年後、朝吉は大西(河津清三郎)の賭場で花島一家のどもりの川流れの仙次(津川雅彦)が来て縄張りが二代目花島卯之助(山本學)がやるきがなく、代貸の白石鉄之肋(水島道太郎)が組を仕切るが荒らされていると言った。
花島は断り白石も大西と組んでいたが、花島の女房・お妙(小川真由美)は別で朝吉は大西の賭場を荒らした。
大西は花島の縄張りに作られる貨物停車場の荷役権利を狙い、関西鉄道・島田常務(内田朝雄)を抱き込むが、やとなのお浜(大楠道代)はそれを聞いた。
大西組と暴れた朝吉をお浜は心を寄せ、長屋の衆は花島でも大西でも良く暴れる朝吉が出て欲しいと言うが、朝吉は長屋の用心棒になった。
元ヤクザの放れ駒の政吉(田村高廣)が九州からお浜の元に帰ってきた。
朝吉は旅の女賭博師・おりんと会い、銀三は朝吉に政吉はヤクザの系図に詳しいと言い、政吉が朝吉を斬ろうとしたが治め、金やん(金子信雄)の出番は無かった。
朝吉は大西の賭場に行き女賭博師・おりん(江波杏子)がいかさまを見破り金を返すが朝吉は受け取らなく、大西の朝吉を子分にする誘いを断った。
政吉は朝吉におりんを寄越したのは河内の親分・河徳(辰巳柳太郎)と教え、白石は二代目花島にしまを売ると勧め、お妙は反対した。
<以下、隠し字>
朝吉は、河内の親分・河徳を訪ねて助力を頼み、長屋の測量が始まり白石を政吉が止め、お浜は長屋のため、大西の女になろうとして揉めるがおりんが借金を返して助けた。
川流れの仙次がトラックにひかれ川に流され、見舞った花島は帰りに大西を訪ねて話をつけようとしたが白石に斬られ、おりんがそれを見た。
政吉は殴り込むが大西の子分に斬り殺され、朝吉は長屋から出かけるが、おりんが止めて朝吉を傷つけるが、朝吉は大西の家に行き、そして・・・・・。


監督:マキノ雅弘
脚本:マキノ雅弘・宮川一郎
原作:今東光
出演者:勝新太郎・江波杏子・大楠道代・田村高廣・津川雅彦・小川真由美・山本學・辰巳柳太郎・河津清三郎・水島道太郎・芦屋小雁・金子信雄・内田朝雄
制作年:1969年


感想: シリーズ第15作。
刃物嫌いの朝吉が刃物を振り回す。
相棒がいなくなり、代わりらしきが次々登場するが死んで行く。
朝吉が多数の女に惚れられる。
前作と大きく代わった。

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