座頭市物語:2

11:木曽路のつむじ風

渡世人一味に狙われた座頭市(勝新太郎)は馬泥棒で奉行所の牢に入った。
玄庵(木村功)と娘(杉田景子)が薬草狩りと村人の治療に来て、商人は大和田甚五郎(浜田晃)に村人が見せるかも知れないと話し、御嶽左平次(石橋蓮司)にも話しをした。
大和田は市が牢にいると知り、左平次に牢からださせた、市は弥七(本郷功次郎)と会い短筒の腕を見たが、弥七は大和田に雇われ市を撃ち、大怪我の市は玄庵に運ばれた。
追っ手は玄庵へ行くが断られ、弥七は娘を見て逃げた。
大和田は市を襲うが寝たままの市に斬られ、娘に弥七は昔の医者の時と違うと言った。
玄庵は村人が高く売れると毒草を取っていると知り止め、左平次に止める様に言うが斬られ自身の小屋に運ばれ、娘に呼ばれた弥七が治療した。
市は左平次らが集まる所へ押し込み斬り殺した。


監督:黒田義之
脚本:浅井昭三郎

12:やわ肌仁義

座頭市(勝新太郎)は女渡世人・おせい(上月晃)と会い富岡から来たと言い、源八の事を聞くと去った。
おせいは権蔵(井上昭文)一家にわらじを脱ぎ、店亭主(佐山俊二)の飲み屋で市と再開し酔いそこに泊まり、翌朝市はおせいに源八に世話になったと言い帰る様に言うが聞かなかく、権蔵組・巳の吉(蟹江敬三)が只で飲もうとするが市が払わせた。
権蔵はお初(春川ますみ)に手を焼き、おせいに市の対処を言い、おせいは市に合わせてくれと頼み治めたが、権蔵は八州廻りから源八の身内が命を狙っていると聞きおせいから刀を取りあげて手下・勇吉(三上真一郎)とおせいを狙い、お初はおせいに出て行けと言うが権蔵に追い出された。
市はお初から手を貸せと頼まれ権蔵の事を聞き、権蔵一家に乗り込みおせいを助け出し、一家を斬り倒した。
おせいは女姿になるが、市は去っていた。


監督:倉田準二
脚本:高岩肇

13:潮風に舞った千両くじ

座頭市(勝新太郎)は行き倒れの勝浦の新助(原田芳雄)を宿に運び、礼に富くじを貰うが馬子(立原博)らから当たっていると聞いた。
新助は五郎蔵(小池朝雄)一家に行き、妹・お初(武原英子)から妻・お浜(赤座美代子)が五郎蔵と一緒だと聞くが、五郎蔵は身代わりで島流しになった新助の世話をせず、昔の手下の岩松(阿藤海)が代貸しと聞いた。
市は新助の家を捜しお初に会い富くじを返そうとするが断られ、五郎蔵は岩松に代官(浜田寅彦)にあてがう女の工面を指示した。
市は五郎蔵に久しぶりにあい新助の始末を頼まれ、お浜に新助に当たりくじを返す必要を離すとお浜は新助に話すが断られた。
五郎蔵は新助を呼び出し、お初を攫い代官の相手をさせようとしたが気づいた新助が助け出し五郎蔵に殴り込みをかけ、お初に助けを求められた市は捕らわれた新助を助け五郎蔵らを斬り捨て、新助とお初は宿場を去り市はお初にくじを渡した。


監督:井上昭
脚本:直居欽哉・原田順夫

14:赤ン坊喧嘩旅

駕篭に乗っていた座頭市(勝新太郎)は赤ン坊連れの母・お豊が病気で駕篭に乗せたが、刺客・紋次(岸田森)らに間違え斬られ、手形から亭主・卯の助(中山仁)に赤ン坊を送り届ける事にした。
市は母親を殺した刺客を殺しながら旅をし、賭場でいかさまを見破り金を得て、浪人から追われる掏摸女(大谷直子)を助け赤ン坊の面倒を頼んだ。
市と掏摸女を刺客が襲うが斬り次第に人数が減り、市は目的地に着き掏摸女と別れ、卯の助に赤ン坊を返そうとするが、お豊は売ったと言い引き取らず市は去った。
紋次が卯の助に座頭市殺害の手助けを求め、市は赤ン坊を寺に預け、紋次と卯の助一家を斬り捨てた。
掏摸女は市を待つが、市は会わずに去った。


監督:勝新太郎
脚本:奥村利夫

15:めんない鴉の祭り唄

甲州鰍沢で座頭市(勝新太郎)は巳の吉に堅気になれと10両渡し、実家であう約束をしたが、別れた後で巳の吉は浪人(深江章喜)に斬られた。
市は高萩の巳の吉の家に行くと巳の吉・母(田島和子)は間もなく死に、妹・お糸(松坂慶子)は帰っていないと言った。
伊太郎(浜畑賢吉)は高萩の万次郎(西村晃)にお糸との仲を認めて貰い、市は賭場で万次郎の手下・ひょっとこの半助(下條アトム)と伊太郎に会い働き始め、万次郎は市の腕に気づき、伊太郎とお糸は似合いだが博打打ちにしたくないと言った。
半蔵一家の3人がお糸に巳の吉が按摩に殺されたと告げ、万次郎一家にいると知り日高一家に助けを求め、富吉(富川澈夫)が万次郎に引き渡し要求するが断り、伊太郎は市を襲うが無実と答え、お糸も止め市を信じた。
半蔵一家の3人が浪人を雇い、伊太郎と斬り合うが市とお糸に浪人が巳の吉殺害と告げ、市は浪人と闘い斬り、高萩を去った。


監督:森一生
脚本:直居欽哉・原田順夫

16:赤城おろし

岩鼻で国定忠治(辰巳柳太郎)が山に籠もり朝太郎(梅宮辰夫)が世話をしていたが、百姓は長くなり困窮していた。
お町(池玲子)は村で忠治を待ち、座頭市(勝新太郎)は役人が忠治がお町の家にいると話すのを聞き、勘助(清水将夫)は役人に知らせるが市が助け、勘助は忠治に村人の苦労を話した。
市は勘助から加代(奈三恭子)を紹介され、飲み事情を聞き忠治は恩人だが、老いて変わったと言い、忠治は山に戻り朝太郎に勘助に言われた事を話した。
朝太郎は勘助や加代に、忠治に詫びろと言い、市は勘助が斬られるつもりで首を持って帰り後で堅気になり加代の面倒を見ろと言った。
市は忠治に山で会い、人の心が見抜けなくなったと勘助の首を渡し、何故に朝太郎が裏切り者かを問い、まだ忠治は神で人に残っていると言った。
忠治は子分らを解散し、1人で山を降りお町に別れを告げ、捕らわれ死罪になった。


監督:勝新太郎
脚本:直居欽哉・原田順夫

17:花嫁峠に夕陽は燃えた

役人が訴人を追い、浪人(井川比佐志)が斬るが座頭市(勝新太郎)は峰打ちと判り、浪人は役人に腕を売り、市に去れと言った。
市は庄屋・与佐衛門(小林勝彦)を訪ね、娘・お近(紀比呂子)が隣り村の峯吉(浜田光夫)への婚礼としり、お近に花嫁人形を渡した。
花嫁行列を峯吉が迎えるが、代官(郷鍈治)が来て無理に仲人になりと代官所に呼び、お近に言い寄るが断られ資格がないと追い返し、峯吉を訴人の家族として捕らえた。
お近は代官に呼び出され、庄屋は断るが村人は代官を恐れ従うように言い、聞いたお近は外に出かけ川に飛び込むが市が助け、それを浪人が見ていて、市とお近は小屋に潜むが代官らが襲い市は斬り合い、2人は逃れ市は夢を捨てるなと言った。
代官は八州廻り・中山(浅香春彦)の見回りを誤魔化す為に米を庄屋の家に運び、八州廻りを庄屋へ連れて行き、市は峯吉を助け、浪人は代官の企みを手伝うが庄屋の首つりを偽装し、市は米は朝は無かったと言い、浪人は隠密・辻孫兵衛(井川比佐志)と名乗り生き証人を並べ、市が代官と斬り合いになるが辻は斬るなと止めた。
お近は花嫁行列で峯吉と隣り村に向かった。


監督:森一生
脚本:山田隆之

18:すっとび道中

座頭市(勝新太郎)は、松川大吉(樋浦勉)親分を斬り足を怪我された清太郎(中村賀津雄)に会い、湯治場へ行ったが急いでいた。
清太郎とお初(横山リエ)は安五郎(土方弘)の賭場で30両負けて、お初を質に清太郎が時間を切られて松川親分を斬って戻る事になっていた。
安五郎はお初を返したくなり、逃げたお初を屋根裏に押し込め、清太郎と市が安五郎に会うと松川殺しの証拠を求め、子分はお初は死んだと偽った。
清太郎は安五郎の家に乗り込み捕らえられ、屋根裏に押し込められお初と会ったが、お初は安五郎に連れ出された。
市が安五郎に大吉の死を伝え、清太郎の引き渡しを求め、渡されると斬った振りをして、安五郎に居合いの技を見せ、金の代わりにお初に引き渡しを求めた。
市と安五郎一家の立ち合いに清太郎が加わり一味を斬り捨て、3人で旅に出た。


監督:黒田義之
脚本:池田一朗

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