座頭市物語:3
- 19:故郷に虹を見た
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座頭市(勝新太郎)は3年振りに帰って来たという宗吉(藤田まこと)の料理に感心し、宿場の店を紹介された。
その店は今は岩五郎(織本順吉)一家が行っており、お静(真野響子)は仁平(浜村純)と暮らし、店は弟・誠吉(河原崎建三)が継ぎ、今は岩五郎一家にまかせてあると言った。
市は宗吉から3年で変わっていると知らないと言い、仁平は父代わりで実の息子の誠吉の罪をかぶって旅に出ていたと言い、市は岩五郎から宗吉が誠吉を殺すと聞いた。
まつりの賭場で誠吉は岩五郎に負けが込み、お静を連れだし岩五郎に渡すが、知った市が岩五郎と一味を斬った。
宗吉は誠吉を母の墓に連れて行き、お静が追い止めて自らに刃物を向けたが誠吉が止め、宗吉は3人でやり直そうと言った。
監督:井上昭
脚本:池田一朗・東條正年
- 20:女親分と狼たち
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松葉組組長・松五郎(佐藤慶)の妹・お妙(三浦真弓)が狩場組組長(ミヤコ蝶々)と話すと、子分があんまが来たと伝え座頭市(勝新太郎)だった。
狩場は市に昔は松葉組と仲が良かったが、今は息子・幸助(山本圭)は江戸に職人修行に行き、松五郎は大きくなり過ぎたと言った。
松葉組子分が狩場に縄張りを渡せと言い、狩場は組を無くしたいがそのあと松葉組が暴れるだろうと考え、市とお妙といるとヤクザになった幸助が戻り狩場は怒った。
幸助は松葉組と狩場組の双方をたきつけ、立ち合いにしたが狩場は幸助と縄張りは無関係と言い、松五郎は狩場だけは斬れないと答えた。
松葉組子分が反乱し狩場組を襲い、狩場が怪我をし、松五郎に市は水に流す様に頼むが、神社で松葉組子分が市を襲い逆に皆斬られ、松五郎と幸助が闘い幸助が相討ちながら松五郎を斬った。
市は狩場に松五郎は死に、幸助は旅に出たと言い、お妙は幸助を待っていた時の方が良かったと言った。
監督:森一生
脚本:高橋二三
- 21:湖に咲いたこぼれ花
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座頭市(勝新太郎)は金を使い込んで心中しようとする仙太郎(林与一)とおたえ(津山登志子)に会い、止めて金を貸した。
市はおゆき(小川知子)の店で話し込むと、女郎・おくめの具合が悪くおゆきが代わるというので、一晩金を払い過ごし、おゆきは上州屋に3年後に男が迎えに来ると言い名を仙太郎と言った。
鳴神岩蔵(田武謙三)へ仙太郎がおたえを売り3年後に身請けに来ると約束した、岩蔵は仙太郎に上玉を他に回していないかと言った。
おゆきと別れた市はおたえの櫛を持つ仙太郎を見つけ声をかけ、仙太郎は岩蔵に市に知られたと言い、おゆきは仙太郎を見つけ迎えに来たと思うが櫛を渡し誤魔化し、市はおゆきに諦める様に言うが聞かず、おゆきに引き渡されたおたえは自分の櫛が気になった。
市は岩蔵に女郎の書き付けを出させ、女を解き放ち岩蔵一家を斬り殺した、仙太郎はおゆきに2人で住もうと言うが市はもう嘘は言うなと斬り殺した。
監督:井上昭
脚本:高橋二三・中村努
- 22:父と子の詩
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座頭市(勝新太郎)は仙之助(山下雄大)と歩き襲ったならず者を斬ると、宿を紹介され下野屋(稲葉義男)と娘・お春(高沢順子)の所へ連れて行かれた。
源蔵(田中邦衛)一家と用心棒・徹次郎(田村高廣)が町人を痛め、お春は市に仙之助の父と言い、源蔵の女(原田あけみ)は徹次郎に言い寄った。
下野屋は短期の金を源蔵から借り、源蔵は真意を隠し預かり状でかたを家とお春にさせた、源蔵は中沢(菅貫太郎)にお春も家もが手に入ると伝え徹次郎と同じだとも言った。
下野屋が金を返しに源蔵に行くとおらず、子分は預かれないと言い、漸く源蔵が変えるが期限が過ぎていると言い、騙されたと知った下野屋は帰り首を吊り、お春の後見で市が博打場に来ていかさまを見破り証文を取り返し燃やした。
市に酒を飲ませて帰らせ、源蔵らは襲うが灯りを消した市は皆殺しにし、源蔵は市と徹次郎を戦わせ用とし、同時に仙之助も拐かすが、知った徹次郎は仙之助を助け出し源蔵一家を皆殺しにし、市は黙って見ていた。
監督:黒田義之
脚本:高橋二三・宮嶋八成
- 23:心中あいや節
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北の海の雪の中を座頭市(勝新太郎)ははなれこぜのおさわ(浅丘ルリ子)とおとよ(吉沢京子)と旅をし、左八(松平健)もついて来た。
おさわの三味線は人気で、風呂で市は嘉平治(石橋蓮司)と会い追われていると感じ、はなれこぜのお菊(八木昌子)から身の上話しを聞き心配された。
嘉平治が左八におさわと別れる様に言い、市は嘉平治が自分をつけていると思い間違いを知り、左八はおさわを好いていたが父に無理に嫁を取られたと言った。
嘉平治が庄屋(加藤嘉)に市がそばに居ると言い、こぜだけ殺せと言われ、4人が庄屋の家に招かれ分けて泊まると、左八は説得され治まる所が一番と言った。
おさわとおとよが出発し、嘉平治が追い襲うが市が止めて斬った、左八は思い直し追いおさわと心中した。
市とおとよと庄屋は2人を見つめた。
監督:勝新太郎
脚本:星川清司
- 24:信濃路に春は近い
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長野から甲府へ戻る途中の鳴海屋の娘・おみつ(香野百合子)は乳母・お梅が病気と番頭・伊三郎(和崎俊哉)に教えられ大番頭らが止めたが密かに宿を抜け出した。
番頭は甲府に向かったと偽りヤクザと誘拐を企み、お信(新橋耐子)とあびこの島吉(近藤洋介)も別途企み、座頭市(勝新太郎)は塩沢村に向かう世間知らずのおみつに会い連れたがお梅は既に死んでいた。
帰途にお信が無理に旅に加わり、伊三郎は留五郎(芦屋雁之助)一家と共に追うが市に妨げられたが、お信がおみつを騙し連れ込んだがおみつだけ奪われ追い出されたが市に救われた。
市は留五郎らから、おみつを救いだすが他のヤクザに狙われ殺し、島吉がお信を殺して狙うがこれも倒した、鳴海屋の使いが到着したがおみつが探しても市は去っていた。
監督:安田公義
脚本:犬塚稔・内海一晃
- 25:渡世人
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市に悪行故に殺された聖天一家の生き残りの新蔵(近藤正臣)と銀平(新克利)は、銀平の妹で新蔵の許嫁・お袖(真木洋子)と別れて座頭市(勝新太郎)を探したが、お袖は犬に追われる市を本人か疑いながらも銀平の宿に連れた。
重吉(渡辺文雄)がしまを預けている黒馬の勘兵衛(今井健二)を訪れ、聖天一家の縄張りの処理と新蔵と銀平が座頭市を追っていると話した。
新蔵が銀平とお袖に合流し、市が座頭市と確認し翌朝の立ち合いを決めていると勘兵衛と重吉が来ておだて立ち合いまで待って貰い、市はお袖に聖天一家は悪いが新蔵と銀平は良い人でいやな渡世と言った。
翌朝、新蔵と銀平が待つが市が遅れ、見に行った銀平は勘兵衛と重吉の悪行を知り斬られ、助けた市に事情と新蔵とお袖を堅気にするように頼み死に、駆けつけたお袖に斬ったのは勘兵衛と重吉と教え、新蔵を助けに行き勘兵衛と重吉らを斬った。
市は新蔵とお袖に銀平の言葉を言うと、悩んだ新蔵は刀を捨てる方を選んだ。
監督:黒田義之
脚本:内海一晃
- 26:ひとり旅
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座頭市(勝新太郎)は出身村の和尚(中村鴈治郎)を訪ねここで暮らせと言われ由美(由美かおる)に会い、暮らしを変えるために仕込み杖を地面に埋めた。
市が慣れないままで和尚の代わりに檀家廻りしたが、情報屋(中尾彬)に聞いた渡世人が徐々に村に押しかけ、賞金稼ぎ(竹脇無我)も同様で先を越されないように思った。
渡世人が寺を襲うが、由美と市を洞穴に隠し、渡世人を相手にしないが村を暴れまわり、賞金稼ぎが止めて追い返し、市に会うが仕込み杖を持っていないので待つと言った。
村人は市に不満をいうと、和尚は何故助けないのかと言い身代わりで寺をでて、襲われ殺された、市と村人が埋葬に掘ると仕込み杖が出て来て、市は由美と村人に謝り村を出た。
市は待ち伏せた渡世人らを斬り、賞金稼ぎと立ち合い斬り、また旅に出た。
監督:三隅研次
脚本:直居欽哉
- 感想:
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映画より短いが、まとまった内容もある。
主人公が1人なので描ききれる。
世界が狭いが、脚本次第で良い作品も多い。